1952年にパリに生まれたエマニュエル・ソーニエ。主にガラスを用いた作品で知られ、現在はフランス及びトルコに在住。近年では「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」(ポンピドゥー・センター・メス、森美術館、2015年)に参加した。現代社会に対する深い洞察を持つ彼はまた、パリ国立高等美術学校で教鞭も執っている。
身近に起こった歴史的出来事を参照して制作されたソーニエの彫刻作品は、人間の実存や上書きされる歴史に疑問をなげかけている。
本展は、2017年2月にパリのパレ・ド・トーキョーで行われた個展「Black Dancing」から発展したもの。ジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクへのオマージュとして構想され、楽曲のように、三つのパート(tempo I/II/III)で構成されている。同時に親交のあるアーティストの作品も紹介。様々な分野にネットワークを広げるソーニエに迫る展示となっている。