既知と未知、生と死を往還するアルベルト・ジャコメッティの彫刻

エスパス ルイ・ヴィトン大阪で現在、アルベルト・ジャコメッティ(1901〜66)の個展が開催中だ。フランスのフォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵するジャコメッティ作品のなかから、大作《大きな女性立像 II 》を含む7点を展示する同展。2017年に国立新美術館で行われたジャコメッティの大回顧展も担当した横山由季子が、本展をレビューする。

INSIGHT / PROMOTION

「DOMANI・明日展」、25年の歴史を振り返る。淡々と続けてきたことの重要性

1998年からスタートした「DOMANI・明日展」は、2022年11月から2023年1月に開催された25回目の展覧会「DOMANI・明日展 2022–23」をもって、その歴史にピリオドを打った。若手芸術家らの海外研修を支援する文化庁による「新進芸術家海外研修制度(通称:在研)」の成果発表の機会として生まれた「DOMANI・明日展」とはなんだったのか、そして在研や若手アーティストの支援はこれからどのように進むべきか?2015年度より今年度まで(18〜25回)の「DOMANI・明日展」のキュレーションを務めた文化庁芸術文化調査官・林洋子にその歴史や、今後について話を聞いた。

INTERVIEW

第3回

受け継がれるアイデンティティを探して。アーティスト・清川あさみが見る「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展

東京都現代美術館で開催されている「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展。アーティストの清川あさみは本展をどう見たのか。自身が感じ取ったことや、つくり手としての共感などについて話を聞いた。

工芸作家と産業のタッグが生む可能性。富山県の「工芸コラボレーション1+1プロジェクト」が描く未来とは

「若き工芸人」の顕彰を目的に、2020年度、21年度に開催した国際公募展「国際工芸アワードとやま」。高い評価を得て入選した50歳以下の工芸作家が、富山の工芸環境においてホスト(工房・企業)とタッグを組み、「工芸コラボレーション1+1プロジェクト」と題して協同で新しい作品を手がけて発表した。アワードのディレクターを務める、富山県総合デザインセンター所長で富山県美術館副館長の桐山登士樹に話を聞いた。

INTERVIEW / PROMOTION

PREMIUM

第12回

連載:庄司朝美「トビリシより愛を込めて」第12回(前編)「დაბადების დღე」

2022年2月末から海外研修先として、黒海とカスピ海のあいだにある小国・ジョージアに滞在している画家の庄司朝美。渡航直前の2月24日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が開始された。隣国ともいえるウクライナの情勢を身近に感じながら、独自の文化を育んできたジョージアの首都トビリシからお届けする連載。2月、間近に迫った帰国を前に音楽と絵のライブを行った。

相馬千秋がプログラム・ディレクターを務める「世界演劇祭2023」。掲げる「インキュベーショニズム」の実践

「世界演劇祭2023」が、6月29日から7月16日までマイン川沿いのフランクフルトおよび隣接するオッフェンバッハを舞台に開催される。プログラム・ディレクターを相馬千秋が務め、小泉明郎、市原佐都子、百瀬文、サエボーグ、アピチャッポン・ウィーラセタクンが参加アーティストに名を連ねるフェスティバルの詳細をお伝えする。

NEWS / EXHIBITION

第3回

「1_WALL」経験者が「BUG Art Award」に期待するもの。吉田志穂×藤倉麻子が語ったアートに必要な場と日常

リクルートが東京・銀座の「クリエイションギャラリーG8」と「ガーディアン・ガーデン」の活動を終了させ、八重洲に新たなスペース「BUG」をオープンさせる。これとともに、数多くのアーティストを輩出してきた「1_WALL」も「BUG Art Award」へと発展を遂げる。これを機に、2014年に第11回写真「1_WALL」でグランプリとなった吉田志穂と、2018年に第19回グラフィック「1_WALL」でファイナリストとなった藤倉麻子が対談。デビューのきっかけとなったアワードへの思いと、その後の活動について語ってもらった。(PR)

念願の初来日。クリスタル・パイト率いるKIDD PIVOTの『REVISOR / 検察官』が愛知と神奈川で上演へ

トラウマや依存、衝突、自我、死といった複雑なテーマを軸に、ダンスと演劇を両立させた作品によって国際的に高く評価されているクリスタル・パイト率いるカナダ・バンクーバーのダンスカンパニー「KIDD PIVOT」。その初来日となる『REVISOR / 検察官』が、愛知県芸術劇場と神奈川県民ホールで上演される。

NEWS / PROMOTION

第63回

櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:人生を捧げた創作

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第63回は、漁師を経てマグロやカツオの木彫作品をつくり続ける見原英男さんに迫る。