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「元禄!師宣劇場十二ヶ月風俗図巻大公開」(静嘉堂@丸の内)開幕レポート。菱川師宣はいかに愛され、受け継がれていったのか【2/3ページ】

受け継がれる菱川様

 第2幕「菱川、宮川の流れ─屛風絵にみる」は、師宣が手がけた絢爛豪華な屛風絵を中心に紹介。また、庶民の娯楽や季節の風物などが題材となり、現代にも通じる庶民文化の豊かさを映し出した菱川様を引き継ぐ作品も展示されている。

菱川師宣《歌舞伎図屛風》(江戸時代、1692〜93頃)紙本金地着色 六曲一双 東京国立博物館 通常の六曲屛風よりひと回り大きい金地の画面には285人もの人々が描かれている
菱川師宣《歌舞伎図屛風》(江戸時代、1692〜93頃、部分)。地面で歌舞伎を思い思いの姿で楽しむ庶民が描かれている

 《歌舞伎図屛風》(江戸時代、1692〜93頃)は、役者総出の華やかな舞台「太平楽大おとり」の様を六曲一双の大画面に表した屛風だ。中村座の門前で声を上げる呼び込み、桟敷席の裕福な人々から、地面に座る庶民まで、皆が思い思いの表情で観劇を楽しむ様子が描かれている。また、楽屋で顔を洗ったり、髪を直している役者たちなども吹抜屋台で覗き見ることができ、場の熱気がそのまま写し取られたような作品となっている。

《上野隅田川図屛風》(江戸時代、1688〜1736)紙本金地着色 六曲一双 (公財)静嘉堂

 六曲一双の《上野隅田川図屛風》(江戸時代、1688〜1736)は、上野寛永寺の花見、隅田川での納涼、元吉原での遊興という師宣が得意な画題が描かれた無落款の作品。女の髪型の表現などから、宮川派あるいは川又派の手によるものとされる本作は、師宣が確立した菱川様がひとつの様式として引き継がれていったことをいまに伝えている。

編集部

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