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「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館)開幕レポート。華やかなフランス装飾美術の世界に浸る【2/4ページ】

第1章「ガレとドーム 情景を描く」

 会場は全3章で構成されている。ラリックが生きた19世紀末から20世紀前半という時代は、産業革命後で生活が格段に便利になったいっぽう、粗悪なものも増え、改めて丁寧な手仕事に注目が集まり始めた時期であった。そんな時代に、工芸を含む応用美術の分野でラリックに先駆け活躍したのが、ガレとドーム兄弟だ。第1章の「ガレとドーム 情景を描く」では、そんな2人の作品を中心に、当時のフランス装飾美術の世界が紹介される。

 幼いころから豊かな自然に親しんでいたガレの作品は、幽玄な色ガラスや月光色と名付けられた水色のガラスで、トンボや蘭、藤といった自然物をガラスに描き出す点が特徴的だ。またガレを追うように高級ガラスの制作を始めたドーム兄弟は、四季の風景や花々を明るい色彩のガラスで表現した。暗い照明のなかで色鮮やかに輝くガラス作品からは、アール・ヌーヴォー様式の華やかさが感じられる。

第1章「ガレとドーム 情景を描く」の展示風景
第1章「ガレとドーム 情景を描く」の展示風景

 また会場には、同時代を生きた画家、アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)の作品も紹介されている。会場に展示された《サラ・ベルナール》(1896)は、ラリックのジュエリーを愛用した女優のサラ・ベルナールを女神のように描いた作品だ。第2章で紹介されるラリック作品への接続を感じさせる構成となっている。

展示風景より、アルフォンス・ミュシャ《サラ・ベルナール》(1896) 70.5×51.0cm 国立工芸館

編集部