戦争の記録や戦意高揚のための表現とは一線を画し、子供をひとりの人間として、あるいはその自由な感性を尊重して描いた作品を集めたのが、第4章「明日の表象」だ。表現の制約が厳しい時代にあっても、画家たちは純粋な子供たちの姿に、絵を描くことの本来の意味や希望を見出そうとしていたのだろう。


最終章となる第5章「再建の表象」では、戦後の焼け野原と、そこから立ち上がる子供たちが描かれる。親を亡くした孤児たちの姿は「戦争は本当に必要だったのか」という根源的な問いを見る者に投げかける。同時に、復興の象徴として描かれた彼らの姿には、未来へのかすかな光が宿っているようでもあった。

自由や未来の象徴とも言える子供たちが、当時の大人たちにどう見つめられていたのか。その視線を通じて、当時の画家たちが抱えていた葛藤や本音までもが垣間見える、示唆に富んだ展覧会であった。



















