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「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」(東京オペラシティ アートギャラリー)開幕レポート。遠くの悲劇を、私はどう見るのか

東京オペラシティ アートギャラリーで、アルフレド・ジャーの個展「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」が開幕した。会期は3月29日まで。

文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部)

展示室Eの風景より、《明日は明日の陽が昇る》(2025)

 東京・初台にある東京オペラシティ アートギャラリーで、アルフレド・ジャー(1957〜)の個展「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」が開幕した。会期は3月29日まで。担当キュレーターは野村しのぶ(東京オペラシティ アートギャラリー シニア・キュレーター)。

 アルフレド・ジャーはチリのサンティアゴ生まれ。建築と映像制作を学んだのち、1982年に渡米。現在まで、ニューヨークを拠点として国際的に活躍している。善悪は単純に決められるものではなく、ときに反転することがあること。遠く離れた国で起こる悲劇にも、我々は無関係ではいられないこと。そして、異なる価値観をもつ他者の存在を否定せず、一人ひとりが「よく見て考える」必要があること。そうした姿勢を一貫して示してきたジャーの作品は、世界中で高く評価されている。2018年には「美術の分野で人類の平和に貢献した作家」を顕彰するヒロシマ賞の第11回受賞者となり、2023年には広島市現代美術館で受賞記念展も開催された。当時のインタビューはこちら

プレスビューに登場したアルフレド・ジャー。報道陣に向けて、展覧会の趣旨や自身の制作理念を、身振り手振りを交えながら語った

 「私の作品制作のきっかけは、政治や文化など、すべて世界で起こっている出来事に由来している」「今回の展覧会タイトルは、まさに私のマニフェストのようなものだ」。そうジャーが語るように、その作品と活動からは、他者を排除することなく、世界各地で起こる問題に向き合おうとする姿勢が伝わってくる。

 本展は、「社会問題を他者の物語としてではなく、自分自身も関与しているものとして感じられる展示にしたい」というギャラリーの意向のもと構成されている。会場ではAからEまでの全5章を通じて、写真、映像、建築的スケールの立体作品など、様々なメディアによる作品が展開され、鑑賞者に身体的な体験を促している。

編集部

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