アートで対話の場を。NY発のオンライン展覧会に束芋やChim↑Pom、アルフレッド・ジャーらが参加

新型コロナウイルスの感染が深刻なアメリカ・ニューヨーク。この地から、アートで対話の場を築こうというオンライン展覧会「How Can We Think of Art at a Time Like This? 」が発信されている。

束芋《public conVENience》(2006)より

 新型コロナウイルスでアメリカの美術館やギャラリーが閉鎖され始めた3月。この動きに真っ先に反応したのが、バーバラ・ポラックとアン・ヴァーハーレンだった。

 ふたりは共同キュレーションでオンライン展覧会「How Can We Think of Art at a Time Like This?」を3月14日にローンチ。サイトには、国籍を超えたアーティストたちが参加しており、アルフレッド・ジャー束芋といった日本でも知られる作家の名前もラインナップされている。

 展覧会は個展のような形式で、各アーティストのページにアクセスしてその作品を鑑賞するというもの。主催者は「このサイトは自由な表現のためのプラットフォームでもある。私たちは、社会的な距離感が離れている時代に、対話を開くことを願っている」としており、SNSにように意見交換できる機能も実装されている。

 この展覧会で、日本のアーティストをゲストキュレーションする手塚美和子は、次のように語る。「毎年3月のニューヨークはアートのピーク・シーズン。その真っ只中での美術館やギャラリーの閉鎖。暗澹たる雰囲気が漂うなか、真っ先に始動したのがこのオンライン展覧会。何があっても凹まず行動というのはニューヨーカーの性分なのか、ある意味本展はそんなこの都市の愛すべき性格の反映かもしれません。フィジカルに動けずとも進み続けること。その力強い運動に日本からもアーティストの皆さんが快く参加同意してくれたことに感謝します」。

 今後は日本から、久保ガエタン、風間サチコ、加藤翼、Chim↑Pomらが参加予定。このオンラインでのオルタナティブな試みに注目だ。

編集部

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