アーティスト、建築家、映像作家として知られるアルフレド・ジャー(1956年〜)。その個展「終3」が東京・六本木のSCAI PIRAMIDEで開催される。会期は7月29日〜9月30日。
アルフレド・ジャーはチリ、サンディアゴ出身。ミニマリズムの厳格な語彙を用いて、文化や政治の危機的状況を表現する学際的なプロジェクトを展開してきた。本展は、広島市現代美術館で開催中の第11回ヒロシマ賞の受賞記念展や、9月14日よりチリ国立サンティアゴ美術館で開催される回顧展にあわせて実施されるものとなる。
会場は全3章で構成されており、それぞれが「ヒューマニティー」「写真」「私たちの知る世界の終焉」として描かれている。これらは、原爆の惨劇や人新世における採掘主義的な資源の収奪など、世界が物質的に破壊されていく予見に導かれているかのように展開されるという。
また、本展ではジャーの世界初公開となる新作彫刻《The End of the World》(2023)に並び、長年の友人である写真家・森山大道とのコラボレーション作品も初公開される。鑑賞者に人道的な洞察を促しながら、現実の周縁に光を当てるジャーの作品群をこの機会にぜひチェックしてみてはいかがだろうか。