同館における本展は2つの会場から構成される。1つ目の会場は、「始まりと終わりの部屋」と題されており、本展の最初と最後に見てほしいという企画側の意図が込められている。この会場は、本展の趣旨および出品作家に関わる事象をまとめた年表からはじまっており、そこには当時の批評の動向も記載されている。女性作家が歴史から抜け落ちた背景には、当時の批評の動きが密接に関わっているからだ。

会場には、14名の作家の作品がひとり1点ずつ紹介されている。これから紹介される作家とその作品傾向をおおまかにつかむことができる構成だ。


またユニークな取り組みとして、会場内に置かれたZINEについても取り上げたい。本企画を手がけた、江上ゆか(兵庫県立美術館学芸員)、千葉真智子(豊田市美術館学芸員)、中嶋泉(大阪大学大学院人文学研究科准教授)、成相肇(東京国立近代美術館主任研究員)によって書かれた、全14章の「アンチ・アクション」に関するテキストが並べられている。来場者は無料で持ち帰ることも可能だ。




















