そして、続く第4章は「ぱたぱたする」。空から展開図が降ってくるように見える造作が目を引く本章。漆工、やきもの、ガラスなどの立体作品を 360 度から見られるようになっており、 各作品とその展開図を比較できる展示構成だ。

例えば、《紫陽花螺鈿蒔絵重箱》は、太鼓橋の架かる濁流を背景に、紫陽花の咲き誇る川辺の風景が描かれた重箱だが、それぞれの面の模様を展開すると模様同士が繋がっていることがわかる。また描かれている川波の一番高い所が重箱の角に配置されていることから、波の立体感を強調した作者の工夫が想像できる。


立体作品を展開し平面でとらえなおすことによって、同じ作品を新しい視点で見られる大変興味深い展示だ。



















