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「まだまだざわつく日本美術」(サントリー美術館)開幕レポート。作品を楽しむために重要な「心のざわめき」に注目【4/7ページ】

 第3章「らぶらぶする」は、タイトルからも想像できる通り、様々な愛のかたちを取り上げた展示だ。いつの時代も恋愛に心のざわめきはつきもの、と本館のコレクションのなかから愛にまつわる作品が展示されている。会場にはネオンでつくられたピンクの「LOVE」とともに、ピンクのハート型キャプションが設置され、作品に登場する人物たちの相関図や状況をより深く理解できる工夫がされている。

展示風景より

 はじめに展示されている《鼠草子絵巻》は、人間に恋する鼠の正体が、結婚相手の姫君にバレ逃げられてしまう話が主題となる。場面や相関図の説明によって、泣き暮れる鼠の心境がより想像しやすくなっている。

展示風景より、《鼠草子絵巻 第三》(部分)、五巻のうち、室町〜桃山時代 16世紀、サントリー美術館蔵 [展示期間:第三巻は7月28日まで、第五巻は7月30日〜8月24日]

編集部