• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • 注目集まる中東で、「アート・バーゼル・カタール」がついに開幕…

注目集まる中東で、「アート・バーゼル・カタール」がついに開幕。市場を試すギャラリーと、フェアを越える都市のプラットフォーム

初開催となったアート・バーゼル・カタール(2月5日〜7日)は、アートマーケットが世界的に減速するなか、ギャラリーにとって中東市場の可能性を見極める試金石となった。いっぽうで同フェアは、会場内にとどまらず、市内各地の美術館や公共空間、自然景観を巻き込むプログラムを展開し、都市全体をプラットフォームとする文化的枠組みを提示したといえる。本稿では、同フェアの実像と、その外側で広がる動きをオープニングに訪れたジャーナリストがレポートする。

文=チャン・ホック・ハン 翻訳=編集部

「アート・バーゼル・カタール」の会場のひとつであるM7の外観 Courtesy of Art Basel

 2月2日、カタール・ドーハにあるイスラム美術館に数百名のゲストが集った。同館は建築家イオ・ミン・ペイによる最後の傑作として知られ、この日はアフガニスタンの美術と文化に焦点を当てた記念碑的な展覧会の開幕を祝うと同時に、初回となるアート・バーゼル・カタールのウェルカム・レセプションも兼ねていた。

イスラム美術館で行われたウェルカム・レセプションの様子 Courtesy of Art Basel

 招待客はまさに世界のアート界を代表する顔ぶれとなり、デイヴィッド・ベッカムの姿も見られた。彼はパーティに出席しただけでなく、その後数日にわたりフェアや関連展覧会を巡る様子も目撃されている。インド、韓国、中国といった国々からの参加者も大規模な一団を形成していた。

 先週の早い段階からドーハ入りしていたコレクターたちを迎えたのは、フェア会場の枠を大きく超える意欲的なプログラムだった。世界的なアートマーケットの低迷が続くなか、この冬のアート・バーゼル・カタールのデビューは、国際的な視線を中東へと鮮やかに引き寄せることに成功した。

アートマーケットの次なる焦点