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過小評価されてきた女性アーティストたちに光を当てる。フランスの非営利団体「AWARE」の日本語セクションが開設【2/3ページ】

 また、ペル・アルドゥア・アド・アストラ基金による助成を受けている「ふたつの脳で生きる:1960年代〜1990年代、ニュー・メディア・アートで活躍した女性アーティストたち」は複数年にわたるプロジェクトである。このプロジェクトでは、日本を中心に、ヴィデオ・アートやデジタル技術を駆使した女性アーティストたちに焦点を当て、オンラインリソースを構築し、関連イベントを開催している。とくに1960年代から1990年代にかけての女性アーティストたちがどのように新しいメディアを活用したのかを検証しており、その系譜を再構築し、今日のサイバーフェミニズムの考察につなげることを目的としている。

 このプログラムの一環として、国際シンポジウム「ふたつの脳で生きる:AI とニュー・メディア・アートの女性たち」が2月15日〜16日に森美術館と共同で開催される。登壇者にはスプツニ子!や、2月13日に森美術館で開幕した「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI と現代アート」展の参加作家であるディムート、藤倉麻子といった女性アーティストに加え、イ・スジョン(韓国国立近現代美術館キュレーター)、四方幸子(美術評論家、キュレーター)なども名を連ねている。

「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI と現代アート」展の展示風景より、藤倉麻子《インタクト・トラッカー》

 国際シンポジウムでは、1960年代以降のニュー・メディア・アートにおける女性アーティストやノンバイナリー・アーティストたちに焦点を当て、テクノロジーがジェンダーや女性の身体、社会での役割の認識に対してどんな影響を与えてきたかを、アーティストの作品や思考を通して検証し議論する予定だという。森美術館館長の片岡真実は、「『マシン・ラブ』展では現代のアーティストに限定したが、このシンポジウムを共同で開催することによって、女性とテクノロジーという観点、あるいは歴史的な観点を合わせて補完する機会になるだろう」と述べている。

編集部

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