東京・六本木の森美術館で、人類とテクノロジーの関係を考察しながら、未来の歩き方を想像する「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展が開幕した。会期は2025年6月8日まで。
本展覧会の開催意図について、同館館長の片岡真実はつぎのように説明する。「生成AIは頻繁に報道されているように、広く社会を変革するものとして注目を集めている。そしてビデオゲームは世界の全人口の40パーセントがプレイをしているという統計もある。こうした状況が現代美術にどのような影響をもたらしているのかを考える展覧会としたい」。
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参加作家はビープル、ケイト・クロフォード、ヴラダン・ヨレル、ディムート、藤倉麻子、シュウ・ジャウェイ(許家維)、キム・アヨン、ルー・ヤン(陸揚)、佐藤瞭太郎、ジャコルビー・サッターホワイト、ヤコブ・クスク・ステンセン、アドリアン・ビシャル・ロハス、アニカ・イの12名。担当キュレーターは片岡と同館アジャンクト・キュレーターのマーティン・ゲルマン、同館アソシエイト・キュレーターの矢作学。また、企画アドバイザーとしてNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員の畠中実と、メディア・アーティストの谷口暁彦が携わっている。
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本展は大きく分けて3つのセクションで構成されているが、そのイントロダクションとして、会場入口に「グロッサリー」と名づけられた用語解説が掲示されている。「マシン」「ラブ」といった普遍的な語ながらも、本展においては独自の文脈が発生しているものから、「MAD動画」「スペキュラティブ・フィクション」「モーションキャプチャ」といった、改めて確認しておきたい技術/技法/思想的な単語までが、平易な言葉で示されており、作品を鑑賞するうえでの良き助けとなるだろう。
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