ペインター・KAZUSA MATSUYAMAの新作個展「Daydream」が東京・天王洲の「MU GALLERY」で開催される。会期は2月5日~2月19日。
KAZUSA MATSUYAMAは2020年に抽象的な肖像作品「Anonymous Portraits」シリーズを発表。2021年に東京・六本木の「ANB Tokyo」で開催された個展「Anonymous」では、多くのコレクターや美術愛好家から注目を集めた。
今回の個展では、昨年7月に発表した「Anonymous Portrait」(匿名性のある肖像画)から新たに派生したシリーズ「Daydream」を中心に、28点の新作を発表。表情の歪みや抽象的な描写によって匿名性を含ませながらも、日常の表面的な喜怒哀楽だけではなく、本質に潜む美しさを追求する。
「Daydream」のシリーズを通して描かれているのは空想にふける人々だ。作品中に散りばめられた一つひとつのモチーフが鑑賞する人々の感性に流れ込み、価値観や記憶の呼水となり、深層で結合するような感覚をもたらすという。現実世界に存在する「鑑賞する自分自身」の物語にも接続する体験の創出を目指す。
MATSUYAMAは新作について次のようにコメントしている。「ふと空想にふけるとき、一瞬でもそれは完璧な自分の世界。それはどこか懐かしいような、忘れているものを思い返すように」。
それぞれの作品に蓄積された世界や物語を、想像を膨らませながら鑑賞してみてはいかがだろうか。