7月に東京・天王洲のTERRADA ART COMPLEXⅡに新たにオープンした「MU GALLERY」。その第3弾となる展覧会として、ayaka nakamuraと近藤大祐の2人展「LIFE」が開催される。会期は10月2日~22日。
ayaka nakamuraは1988年東京都生まれ、武蔵野美術大学油絵学科版画専攻卒業。幼少の頃から、息をするかのように自然に絵を描いていたというayaka nakamuraは、「命の存在」をテーマに繊細かつ力強い画面づくりを目指し、絵や映像などを手がけている。2016年の六本木アートナイトで行った横7メートル・高さ3メートルのパネルのライブペイントが好評を受け、イベントなどでライブペイントも行っている。
近年ではアメリカやデンマーク、中国にて滞在制作を実施。大型新人発掘アートコンテスト「ARTIST NEW GATE」第1回グランプリを受賞し、『映像作家100人2015』(BNN出版)にも掲載。風景や、生物の息遣いから感じ取れる空気や感情がキャンバスにありのままに表現され、まるで生きる希望そのものを表したかのような躍動感あふれる作品のなかには、繊細で安心感を与えるような優しさも埋め込まれており、どこか懐かしい雰囲気を観るものに感じさせる。
いっぽう、近藤大祐は1993年静岡県生まれ、2018年京都造形芸術大学大学院 芸術専攻 ペインティング領域修了。注射器を表現の柱とした“風景画”を展開する近藤は、肉眼を通して自身の内側に取り込んだ風景のイメージから、エレメントを抽出し風景を描いていく。その作品では、デジタルを用いた計画に従い、プログレッション&スタック(数列&積み重ね)させていくことで、人々と自然の関係性を可視化する。
本展では、近藤は緊急事態宣言が発出された主な地域、「東京・大阪・京都・兵庫」を題材とした新作4点を発表。ウィズコロナの状況のなかで取り組んだこの「Drip color link series」では、虚構でつくり出された街並みと行き交う人々とが、モノクロームとヴィヴィドな色彩で画面上に描き分けられる。