京都の市内各所を舞台に、毎年春に開催されている国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE」が、東京にやってくる。
KYOTOGRAPHIEは、今年の春を含めてこれまで7回開催。のべ約56万人もの人々が訪れるなど、日本を代表する写真祭へと成長してきた。
今年(4月13日~5月12日)は「VIBE」をテーマに、国内外から様々なアーティストが参加。ここから厳選された5組の作家が、東京開催の「TOKYOGRAPHIE」に参加する。
参加作家は、アルバート・ワトソン、関健作、ベンジャミン・ミルピエ、ヴェロニカ・ゲンシツカ、そしてヴィック・ムニーズ。
「ポートレートの巨匠」として知られるアルバート・ワトソンは、京都にて展示したポートレートの数々を六本木のFUJIFILM SQUAREで巡回展示。未公開の新作や、坂本龍一のアルバム『BEAUTY』のジャケットのアザーカットなどを見せる。
同じくFUJIFILM SQUAREでは、KYOTOGRAPHIE 2019でポートフォリオレビュー受賞者となった関健作が、記録とアスリートの関係性を紐解く「2:16.22ーthe other side of the record」を展示する。スポーツの栄光の裏側あるものを写真で表現する試みだ。
元ダンサーとして国際的に知られるとともに、振付家・映画監督としても活動するベンジャミン・ミルピエは、2012年にロサンゼルスの路上でダンサーを撮影したモノクロの写真作品と、サウンドスケープを発表。会場は、ザディグ エ ヴォルテール青山店だ。
KYOTOGRAPHIE 2019で一際存在感を放っていたポーランド出身のアーティスト、ヴェロニカ・ゲンシツカは、アニエスベー ギャラリー ブティックで展示を開催。1950~60年代のアメリカのストックフォトを素材にしたモンタージュ作品シリーズ「Trace」など、ポップでありながらどこか不自然さを感じさせる写真の数々は、東京で再び注目を集めるだろう。
1896年のアルフォンス・ミュシャ以来、毎年アーティストとコラボレーションしてきたシャンパーニュ・メゾン「ルイナール」がKYOTOGRAPHIE 2019年のコラボレーション相手として選んだのが、ブラジルの現代美術家、ヴィック・ムニーズだ。ムニーズは、ブドウ栽培農家やワイン生産業者にインスパイアされ、木炭やシャルドネの葉などを用いた作品を発表。写真の可能性を拡張する作品をKASHIYAMA DAIKANYAMAで展示する。
京都で話題を集めたこれらの作品群。この機会をぜひお見逃しなく。