今秋、パリのフォンダシオン ルイ•ヴィトンで開催される個展で国際的な注目を集めている夭折の天才、ジャン=ミシェル・バスキアによる4つの作品が、11月14日のサザビーズニューヨーク・現代美術セールに登場する。
今回の作品は、バスキアが国際的なアートシーンに出ていくきっかけとなった《無題(ポロ・フリット)》(1982)、アンディー・ウォーホルとのコラボレーション作品《タクシー、45th/ブロードウェイ》(1984-85)、紙に戦士のフィギュアが描かれた《無題》(1982)、バスキアが夭折した年に完成した単色絵画《無題》(1988)の4点。
そのなかでも、頭蓋骨、3つの尖った山を持つ王冠、密集したテキストなど、バスキアの代表的な象徴が満ちている《無題(ポロ・フリット)》は、オークション初登場であり、今回の作品のなかで最高の予想落札額である2500万ドル(28億4552万円)となっている。
また、世代も背景も異なるバスキアとウォーホルによって制作された《タクシー、45th/ブロードウェイ》は、物語力のあるイメージによって、美術史、政治、人種などのテーマを巧みに取り入れている。《無題(ポロ・フリット)》に次ぎ、600万〜800万ドルの予想落札額となっている。
なお、若いアーティストの野心を表した《無題》(1982)と黒板のような背景にバスキアの典型的な頭を描いた《無題》(1988)は、それぞれ150万〜200万ドルと200万〜400万ドルの落札額と予想されている。