夭折の天才・バスキアに迫るドキュメンタリー映画。『BOOM FOR REAL:THE LATE TEENAGE YEARS OF JEAN-MICHEL BASQUIAT』(原題)が12月に公開

わずか27年の短い生涯で、美術史にその名を刻んだジャン=ミシェル・バスキア。その活動初期の姿を鮮やかに描き出すドキュメンタリー映画『BOOM FOR REAL:THE LATE TEENAGE YEARS OF JEAN-MICHEL BASQUIAT』(原題)が12月より、恵比寿ガーデンシネマほかにて全国順次公開される。

映画『BOOM FOR REAL:THE LATE TEENAGE YEARS OF JEAN-MICHEL BASQUIAT』(原題)より©2017 Hells Kitten Productions, LLC. All rights reserved. LICENSED by The Match Factory 2018 ALL RIGHTS RESERVED. Licensed to TAMT Co., Ltd. for Japan.

 20世紀においてもっとも重要なアメリカのアーティストのひとり、ジャン=ミシェル・バスキア(1960〜88)。絵画とテキストを織り交ぜながら、当時の世相を反映する作品を数多く残したこの伝説のアーティストに迫るドキュメンタリー映画がこの冬、日本で公開されることとなった。

 タイトルは『BOOM FOR REAL:THE LATE TEENAGE YEARS OF JEAN-MICHEL BASQUIAT』(原題、邦題は未定)。本作は、1978年〜81年というバスキアの初期の活動に焦点を当て、その生き様を当時のニューヨークの街の様子とともに伝えるものだ。

 経済が破綻し、荒れ果てていた当時のニューヨーク。この街にうごめいていたヒップホップやパンクロック、人種問題など、あらゆる事象を飲み込み、バスキアはアーティストとしてのキャリアを重ねていった。

映画『BOOM FOR REAL:THE LATE TEENAGE YEARS OF JEAN-MICHEL BASQUIAT』(原題)より
©2017 Hells Kitten Productions, LLC. All rights reserved.  LICENSED by The Match Factory 2018 ALL RIGHTS RESERVED. Licensed to TAMT Co., Ltd. for Japan.

 本作では、当時バスキアと暮らしていたアレクシス・アドラーをはじめ、バスキアとともにグラフィティ・ユニット「SAMO」を結成していたアル・ディアス、バスキアが結成したバンド「Gray」のメンバーだったマイケル・ホフマンなど、バスキアと親交のあった人々が多数登場。彼女たちの証言を織り交ぜながら、バスキアをとらえた当時の貴重な映像の数々を見ることができる。

 監督は『ユー・アー・ノット・アイ』(1981)や『スリープウォーク』(1986)、『豚が飛ぶとき』(1993)などを手がけたサラ・ドライバー。「この映画では彼の神秘的な部分を避けて、バスキアの人間性を伝えています」とコメントするとおり、本作は伝説的とも言えるバスキアを、立体的な存在として伝えてくれるだろう。

編集部

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