戦後日本の女性アーティスト39名を紹介。欧州初の大規模展「Kaihō」がルクセンブルク現代美術館(MUDAM)で開催へ

戦後から21世紀初頭までの日本の女性アーティスト39名を紹介する展覧会「Kaihō: Japanese Women Artists after 1945」が、ルクセンブルク現代美術館で開催される。ヨーロッパでは初となる本格的な日本人女性アーティストに焦点を当てた企画展として、彼女たちの表現を新たな視点から再考する。

三上晴子(1989) Photo by K. Kurigami

 ルクセンブルク現代美術館(MUDAM)で、日本の女性アーティストに焦点を当てた展覧会「Kaihō: Japanese Women Artists after 1945」が開催される。会期は9月25日〜2027年2月14日。

 本展は、戦後日本の急速な社会変化を背景に、多世代にわたる39名の女性アーティストによる約120点の作品を紹介するもの。戦後から21世紀初頭までを対象に、日本の女性アーティストのみを包括的に紹介する展覧会としては、ヨーロッパで初の試みとなる。

制作中の田中敦子(1957頃)。1957年7月13日の『国際新聞』より © Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association

 「Kaihō(開放)」というタイトルには、「既存の枠組みから解き放たれる」という意味が込められており、感情的、政治的、概念的な変化を反映するとともに、多様な美術史を提示しようとする同館の姿勢を象徴している。本展は、日本国内にとどまらず、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、ブラジルなどへと広がる芸術実践や人的交流に着目し、西洋中心の美術史や固定化されたナショナル・アイデンティティの枠組みを問い直すことを目指すという。

 出品作家には、田中敦子草間彌生オノ・ヨーコ中谷芙二子塩田千春、石川真生、森万里子、久保田成子、嶋田美子、富山妙子、山崎つる子、アサワ・ルース、大竹富江(トミエ・オオタケ)らが名を連ねる。日本国外では紹介される機会の少なかった作品も数多く含まれ、個人史や創作活動、社会運動などを手がかりに、戦後日本における女性たちの多様な表現をたどる。

丸木位里・俊《原爆の図 第2部 火》(1950) 紙に墨・顔料・膠・木炭またはコンテ 180×720cm 原爆の図丸木美術館(埼玉県) © Hisako Maruki / Courtesy of the Maruki Gallery for the Hiroshima Panels, Saitama, Japan
富山妙子《ガルンガンの祭りの夜》(1986) キャンバスに油彩 162×130cm Courtesy of Hiromichi Kobayashi/Private collection © Private collection

編集部

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