今週末に見たい展覧会ベスト27。「アンドリュー・ワイエス」展から「トニー・アウスラー」展まで【5/7ページ】

第一回企画展 教育― 原点から、発見へ。発見から、共振へ。―(RESONANCE GALLERY)

 RESONANCE GALLERYで「『教育』— 原点から、発見へ。発見から、共振へ。—」が開幕した。会期は8月5日まで。

「RESONANCE GALLERY|レゾナンス ギャラリー」ロゴ

 同ギャラリーは、1872年創業の和菓子店である銀座凮月堂が、自社ビルの地下2階に新設したスペースであり、本展はその第1回目となる企画展だ。銀座凮月堂は本プロジェクトの開始にあたり、現在は和菓子の販売を一時的に休止している。「日本文化への再接続」をテーマに掲げ、作品のみならず、制作背景や作家の思想を伝えるための解説ツールや展示構成を工夫する。

 会場は、作品を「学ぶ・評価する」場ではなく、自身の感性と向き合う場として構成される。「許可カード」や、他者の多様な感想の「中央値」と自身を比較する仕掛けなどを導入。また、言葉を交わさずともスタッフへ意思を可視化して伝えられるバッジの仕組みも導入される。

 また本展覧会では「無題で見ても多様な感想が生まれるか」という同ギャラリーの考えに共鳴した4名の作家による作品を展示。3DCGと3Dプリンタを用いて現実の立体構造や機能を抽象化した彫刻作品を手がけるオオタキヨオ、重ねられたマチエールによって時間の層を想起させる表現を行う画家のnaoko shimagami、磁土の筒状パーツを構造的に組み上げた後にハンマーで部分的に破壊する手法を用いるセラミックアーティストの竹内紘三、蜜蜂と人類の関係性をテーマに、生と環境の再接続、再生の可能性を問う現代美術家の團上祐志の作品を取り上げる。

会期:2026年7月3日〜8月5日
会場:RESONANCE GALLERY|レゾナンス ギャラリー
住所:東京都中央区銀座 6-6-1 銀座凮月堂ビル B2F
電話番号:03-3571-5007
開館時間:11:00~19:00 
休館日:木 
料金:無料

こどもとおとなの自由研究 もようわくわく²(国立工芸館

 国立工芸館で「こどもとおとなの自由研究 もようわくわく²」が開幕した。会期は9月23日まで。

展示風景より

 もように日本的な美意識が見られるようになったのは、唐風から和様に転じた平安期以降といわれている。本展は、近・現代工芸の名品約140点を通して、丸や菱形に動植物の姿かたちをおさめたものや、雨や雪、ゆらめきのぼる蒸気をもようとして眺めたもの、花鳥風月、身の回りの品々、化学変化の跡など、様々なもようを取り上げる。

 また、もようづくりの天才とされる芹沢銈介の特集展示も同時開催。小さな下絵から代表作の屏風まで、約20点を展示する。

会期:2026年7月3日~9月23日 ※会期中一部展示替え
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2 
開館時間:9:30~17:30(7月17日~8月15日の金土は~20:00) ※入館時間は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし7月20日、9月21日は開館)、7月21日 
観覧料:一般 1000円 / 大学生 700円 / 高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料 ※要証明書提示

ルーシー・リー展 ―東西をつなぐ優美のうつわ―(東京都庭園美術館

 20世紀を代表するイギリスの陶芸家ルーシー・リー(1902〜1995)。その、国内では約10年ぶりとなる回顧展「ルーシー・リー展 ―東西をつなぐ優美のうつわ―」展が、東京都庭園美術館で開催される。会期は7月4日〜9月13日。

 ルーシー・リーはオーストリア・ウィーン生まれ。ウィーン工芸美術学校で轆轤(ろくろ)を用いた制作に魅了され、陶芸の道へと進んだ。作家としての地位を確立しながらも、1938年に戦争で亡命を余儀なくされると、作陶の場をイギリスのロンドンへ移す。ろくろから生み出される優雅なフォルム、象嵌や掻き落とし技法による独創的な文様、そして釉薬によって生み出される豊かな色彩など、その作品の繊細さと凛とした佇まいは、いまなお多くの人々を魅了し続けている。

 本展では、国立工芸館に寄託された井内コレクションをはじめとして、国内のルーシー・リーの作品が一堂に集結。

 また、リーがウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンや、イギリスで知り合ったバーナード・リーチ、ハンス・コパー、濱田庄司など、交流のあった作家たちの作品も紹介。日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直す。

会期:2026年7月4日〜9月13日
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
住所:東京都港区白金台5–21–9
開館時間:10:00~18:00(8月7日、14日、21日、28日〜21:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(7月20日は開館)、7月21日 
料金:一般 1400円 / 大学生 1120円 / 高校生・65歳以上 700円 / 中学生以下無料 ※日時指定予約制

まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険(ヒカリエホール)

 2024年夏、南フランス・アルルで開催された「アルル国際写真フェスティバル」で話題となった国際巡回展「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」がヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9階)で開催される。会期は7月4日~8月26日。

野口里佳 不思議な力 #9 2014 © Noguchi Rika Courtesy of Taka Ishii Gallery

 本展は、女性写真家に光を当てることで、新たな角度からより広範に日本の写真表現をたどり、その歴史を見直す機会として企画されたもの。1950年代から今日まで、日本の写真史のみならず美術史においても重要な役割を果たしてきた約30名の女性写真家が一堂に会する。

 キュレーターは竹内万里子、ポリーヌ・ヴェルマーレ、レスリー・A・マーティン。出品作家は、石内都、石川真生、今井壽惠、岩根愛、潮田登久子、岡上淑子、岡部桃、オノデラユキ、片山真理、川内倫子、小松浩子、今道子、澤田知子、志賀理江子、杉浦邦恵、多和田有希、常盤とよ子、長島有里枝、楢橋朝子、西村多美子、蜷川実花、野口里佳、野村佐紀子、原美樹子、ヒロミックス、藤岡亜弥、やなぎみわ、山沢栄子、米田知子、渡辺眸、島隆(特別出品)。

 狭義の「写真」という枠組みを超え、インスタレーション、コラージュ、映像などを含む多様なアプローチによる創造性豊かな作品を紹介する今回の展示では、約200点が展示。日本の写真界において表現メディアとして世界でも稀に見る独自の発展を遂げた印刷文化にも焦点を当て、多数の資料とともに紹介される。

会期:2026年7月4日~8月26日 ※休館日未定
会場:ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)