静岡県熱海市のMOA美術館で、葛飾北斎(1760〜1849)の代表作として知られる『北斎漫画』と「冨嶽三十六景」を一堂に展観する展覧会「デジタル北斎漫画 & The Great Wave」が開催される。会期は7月10日〜9月1日。

北斎の代表的な絵手本である『北斎漫画』(1814〜78)は、人物、建物、山川草木、鳥獣など3000図以上が全15編にわたって掲載されており、元々は門人のための図案集として刊行されたものだ。コマ割りや連続した動きなどは、現在のアニメ・マンガに通ずるものとして注目されている。


「冨嶽三十六景」は、江戸後期の旅や行楽への関心の高まりや、当時の富士信仰の盛行を背景に、1831年頃より刊行された全46図からなる。富士の威容を示すことに加え、その周辺で生き生きと働く庶民の姿を描いた風景版画シリーズの金字塔であり、とくに欧米では《神奈川沖浪裏》が「The Great Wave」として広く知られている。
本展の大きな特徴は、この『北斎漫画』全15編と「冨嶽三十六景」全46図を、高精細デジタル画像を活用して比較展示する点だ。大画面への投影によって紙の質感や摺りの技までを紹介。時代を先取りした数々の表現を生み出した、北斎の斬新な発想と技量を間近で体感できるだろう。
























