また本展は、歴史画、肖像画、風俗画、静物画、教会内部画など6つのテーマで構成され、17世紀オランダ絵画の多彩な展開をたどる内容となる。なかでもレンブラントの《笑う男》(1629-30頃)では、自由な筆致による表情表現が紹介され、ヤン・ステーンの《老いが歌えば若きが笛吹く》(1663-65頃)では、市民生活のにぎやかな情景が描き出される。さらに、エマヌエル・デ・ウィッテによる《想像のカトリック聖堂の内部》(1668)では、壮大な建築空間と光の表現が際立ち、17世紀オランダ美術における多様なジャンルの広がりを体感できる構成となっている。


加えて会場では、フェルメール芸術を没入的に体験できる大型映像展示も展開。約20メートルにおよぶスクリーンを用い、《真珠の耳飾りの少女》をはじめとするフェルメール作品の細部や光の表現を拡大映像で紹介する。世界各地に点在するフェルメール全作品を実際の比率に基づいて集積する演出も予定されており、デジタル技術を活用した新たな鑑賞体験が試みられる。
今回《真珠の耳飾りの少女》の来日は、マウリッツハイス美術館の改修工事による一時休館に伴い実現したものだという。マウリッツハイス美術館館長のマルティネ・ゴッセリンクは、「この『少女』の旅は、日本の皆さまに彼女を送り届けられる、おそらく最後となる特別な機会です」とコメントしている。
なお、本展は大阪中之島美術館のみで開催され、他地域への巡回は予定されていない。世界的名画と17世紀オランダ絵画の名品群を一堂に見ることのできる、貴重な機会となりそうだ。
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