「東山魁夷 永遠の海 ― 私は、 いま、 波の音を聴いている」(長野県立美術館(本館・東山魁夷館))

長野県立美術館で、東山魁夷館開館35周年記念展「東山魁夷 永遠の海 ― 私は、いま、波の音を聴いている」が10月4日にスタートする。
東山魁夷(1908〜99)は、横浜に生まれ、神戸で育つ。東京美術学校日本画科に入学し、結城素明に師事し「魁夷」と号した。留学先のドイツでは西洋美術史を学んだ。戦後は《残照》(1947)、《道》(1950)などの名作を発表。叙情的な日本の風景を描き「国民的画家」として親しまれ、皇居宮殿壁画や唐招提寺御影堂障壁画など、障壁画にも傑作を残した。1969年に文化勲章を受章し、文化功労者として顕彰される。
本展は、東山の作品を多数収蔵する東山魁夷館の開館35周年を記念し開催される。とくに注目すべきは、皇居宮殿壁画《朝明けの潮》の原寸大の色分け大下図(1967)であり、1面あたり縦約4メートル、横約2.5メートルにおよぶ6面構成の大作である。本下図は寄贈以来ほとんど公開の機会がなかったが、2年をかけた整備により展示が実現した。全6面が揃って公開されるのは、1968年の皇居落成後、銀座松屋で行われた展覧会以来57年ぶりとなる。
会期:2025年10月4日~11月16日
会場:長野県立美術館(本館・東山魁夷館)
住所:長野県長野市箱清水1-4-4 善光寺東隣
電話番号:050-5541-8600ハローダイヤル(9月16日〜11月16日)
開館時間:09:00~17:00(10月11日は〜20:00)(展示室入場は閉館30分前まで)
休館日:水
料金:一般 1700円 / 大学生 1300円 / 高校生以下または18歳未満、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と付き添いの方1名 無料
「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」(豊田市美術館)

© Estate of Tsuruko Yamazaki, courtesy of LADS Gallery, Osaka and Take Ninagawa,Tokyo
豊田市美術館で「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が10月4日に始まる。
本展は、中嶋泉による著書『アンチ・アクション─日本戦後絵画と女性画家』(2019、ブリュッケ)で示された視点を基盤とし、日本の近現代美術史を新たな観点からとらえ直そうとするもの。「アンチ・アクション」という概念にもとづき、草間彌生、田中敦子、福島秀子をはじめとする14名の女性作家によるおよそ120点の作品を通して、彼女たちそれぞれの時代における応答と挑戦の軌跡を提示する。
出品作家は、赤穴桂子、芥川(間所)紗織、榎本和子、江見絹子、草間彌生、白髪富士子、多田美波、田中敦子、田中田鶴子、田部光子、福島秀子、宮脇愛子、毛利眞美、山崎つる子。
会期:2025年10月4日~11月30日
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
電話番号:0565-34-6610
開館時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日:月(ただし10月13日、11月3日、24日は開館)
料金:一般 1500円 / 高校・大学生 1000円 / 中学生以下 無料
「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」(大阪中之島美術館)

大阪中之島美術館で「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」が10月4日から開催される。
本展は、1925年にフランス・パリで開催された「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」、いわゆるアール・デコ博の開催から100周年を記念して企画されたもので、「アール・デコと女性」をテーマに、同様式が花開いた時代の女性像とそのデザインの多様性に迫る。
会場では、フランスを中心とするヨーロッパで制作されたグラフィックデザイン作品をはじめ、ジュエリー、香水瓶、ドレス、自動車など、女性の生活と密接に関わる装飾芸術の数々を紹介。これらの作品は、装飾美術とモダンデザインが融合したアール・デコ様式のもと、女性の社会的地位の変化や新たな美の表象を物語るものであり、100年前の時代精神や文化的背景をいまに伝えている。
会期:2025年10月4日~2026年1月4日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話番号:06-4301-7285(8:00〜21:00、年中無休)
開館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月、10月14日、11月4日、25日、12月30日~1月1日(10月13日、11月3日、24日は開館)
料金:一般 2000円 / 高大生 1600円 / 小中生 600円



















