今週末に見たい展覧会ベスト14。DIC川村記念美術館からチームラボプラネッツ、西條茜展まで【3/4ページ】

今週開幕

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画」(東京国立博物館 平成館

展示風景より、狩野山楽《牡丹図》(17世紀)

 京都の大覚寺の優れた寺宝の数々を一挙に紹介する開創1150年記念 特別展 旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」が、東京国立博物館でスタートした。レポート記事はこちら

 京都西北に位置する嵯峨は、古くより風光明媚な王朝貴族遊覧の地として愛されてきた。平安時代初期、嵯峨天皇(786~842)はこの地に離宮・嵯峨院を造営し、空海(774~835)の勧めで持仏堂に五大明王像(現存せず)を安置する。その後、876年に皇女・正子内親王の願いにより寺に改められ、大覚寺が開創された。

 2026年に開創1150年を迎えるのに先立ち、本展では大覚寺の寺宝の数々を一同に紹介。なかでも、寺内の中央に位置する宸殿は、1620年に後水尾天皇に入内した和子(東福門院)の女御御所を後に移築したものと伝えられ、内部を飾る襖絵・障子絵などの障壁画は、安土桃山~江戸時代を代表する画家・狩野山楽(1559~1635)の代表作として重要文化財に指定されている。また、これらのうち120面を超える障壁画のほか、信仰の歴史を物語る歴代天皇の書や、平安時代後期の仏像を代表する明円作「五大明王像」(重要文化財)など、密教美術の名品も公開されている。

会期:2025年1月21日~3月16日([前期]1月21日~2月16日、[後期]2月18日~3月16日)
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(2月10日、24日は開館)、2月25日  
料金:一般 2100円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円

チームラボプラネッツ TOKYO DMM

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」の展示風景より、《あおむしハウスの高速回転跳ね球》 © チームラボ, Courtesy Pace Gallery‬

 東京・豊洲の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」(以下、チームラボプラネッツ)が1月22日から新たに大規模な展示空間をオープン。様々な新作群が公開された。レポート記事はこちら

 今回のリニューアルにより、チームラボプラネッツは約1.5倍の面積に拡張され、来場者はより多彩な体験を楽しむことができる。新たにオープンする展示には、「運動の森」や「学ぶ!未来の遊園地」、そして「つかまえて集める森」など、教育的要素を取り入れた20の作品群が登場し、訪れる人々に身体的な体験と創造的なインタラクションを提供する場となる。

 例えば、「つかまえて集める森」は、来場者が自身の身体を使って探索し、絶滅した「動物を捕まえ、集め、観察する」といった教育的なコンセプトをもとにした作品空間だ。来場者はスマートフォンの専用アプリを用いて「観察の矢」を放つことで、仮想の森のなかで自由に動き回る動物を捕まえてコレクション図鑑を作成することができる。身体を使って創造的な体験が楽しめるいっぽう、子供にとって教育的な要素も数多く取り入れられている新たな展示エリアをぜひチェックしてほしい。

会期:2018年7月7日〜2027年末
住所:東京都江東区豊洲6-1-16 teamLab Planets TOKYO

「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」(PLAY! MUSEUM

展示風景より、「FASHION」

 東京・立川のPLAY! MUSEUMで「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」が開催されている。レポート記事はこちら

 堀内は1932年東京生まれ。デザイナー、アートディレクター、絵本作家として活動。『anan』や『BRUTUS』、『POPEYE』など雑誌のロゴマーク、『anan』においては創刊時のコンセプトづくりやアートディレクションを手がけ、ヴィジュアル雑誌の⻩金時代を築いた。58年以降は、初の絵本『くろうまブランキー』 の刊行を皮切りに、70冊を超える絵本を手がけ、挿絵も数多く描いた。

 73年から81年にかけて家族とともにパリ近郊に移住。ヨーロッパを中心に世界を巡り、旅行記やガイド本を出版した。また著書に『父の時代 私の時代』(マガジンハウス)、編著書に『絵本の世界・110 人のイラストレーター』(福音館書店)など著述家、絵本批評家としても活動。87年、54歳で亡くなるまで絵本やデザインの仕事に従事した。

 本展ではひとつの展覧会を「FASHION」「FANTASY」「FUTURE」という「F」を頭文字とした3つのセクションで構成。会場では、セクションごとに、有山達也、設計事務所ima、三宅瑠人・岡崎由佳の各組が展示空間をデザインし、3つの個性的な堀内誠一展を同時に体験することができる。

会期:2025年1月22日〜4月6日
会場:PLAY! MUSEUM
住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3 2F
開館時間:10:00~17:00(土日祝〜18:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:2月16日
料金:一般 1800円 / 大学生 1200円 / 高校生 1000円 / 中・小学生 600円

編集部

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