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「田村友一郎 ATM」(水戸芸術館現代美術ギャラリー)開幕レポート。いま、あなたが見ているものはいったい何なのか

茨城・水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、多彩なメディアを横断しながら対象の価値や意味を揺さぶるアーティスト・田村友一郎の個展「田村友一郎 ATM」が開幕した。会期は25年1月26日まで。

文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

展示風景より、《T》(2024)

 茨城・水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、アーティスト・田村友一郎の個展「田村友一郎 ATM」が開幕した。会期は25年1月26日まで。

 田村友一郎は1977年富山県生まれ。京都府在住。日本大学芸術学部写真学科卒業、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。これまで既存のイメージやオブジェクトを起点に、写真、映像、インスタレーションからパフォーマンスや舞台まで、多彩なメディアを横断してきた。

展示風景より、《ATM》(2024)と田村友一郎

 田村は土地の歴史的なテーマから身近な事柄まで、幅広い着想源をもとに、現実と虚構を交差させた多層的な物語を構築してきた。今回の展覧会にあたって田村は、水戸芸術館の英語名である「Art Tower Mito」に着目。各単語の頭文字をとった略称「ATM」を展覧会のタイトルとした。本展は、この「ATM」から生まれた新作《ATM》(2024)のほか、田村の過去作の断片を無数に散らばらせながら、そこに文脈を発生させる展覧会となっている。

展示風景より

編集部

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