チームラボが空間演出を手がけるオペラ。プッチーニの『トゥーランドット』が東京で公演へ

チームラボがセノグラフィー(空間演出)を手がける、ジャコモ・プッチーニのオペラ『トゥーランドット』新制作。その公演が、ジュネーヴに続き東京文化会館大ホールにて行われる。

光による立体的な彫刻空間がステージ上に現れる(ジュネーヴ公演より)  © teamLab, Courtesy Daniel Kramer,Grand Théâtre de Genève, and Pace Gallery

 チームラボがセノグラフィー(空間演出)を手がける、ジャコモ・プッチーニのオペラ『トゥーランドット』新制作。昨年6月にジュネーヴ大劇場で行われたワールドプレミエに続き、東京公演が東京文化会館大ホールにて行われる。日程は2月23日〜26日。

 ジュネーヴでの初演が「真の総合芸術」(Concert Classic)、「壮大な視覚体験」(Le Courrier) などと評された本作。演出は、イングリッシュ・ナショナル・オペラ前支配人のダニエル・クレーマーが手がけている。チームラボはクレーマーとともに、『トゥーランドット』解釈とチームラボのアートを融合させるセノグラフィーを構想。5年にわたる構想期間でコンセプト、新解釈、隠喩、象徴、そして各シーンの視覚的表現をどのように実現するかについてプランニングを重ねたという。

光による立体的な彫刻空間がステージ上に現れる(ジュネーヴ公演より) © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Grand Théâtre de Genève, and Pace Gallery

 チームラボによる立体的な光の彫刻空間とデジタルアートによって舞台と観客の境界を連続させ、観客もキャストも没入できるオペラ空間となる今回。ステージデザインはチームラボ・アーキテクツが担当しており、舞台は回転する二つの側面で構成。回転するセットは、ガラスやアクリル、反射する表面、柔らかい白と伸縮する黒の組み合わせた素材で制作されており、光の反射や吸収によって異なる視覚的体験をもたらす空間で、キャストたちは物語を展開していく。

 最新のテクノロジーと伝統的なオペラの融合について、クレーマーは次のようなコメントを寄せている(プレスリリースより)。

このオペラは極めて巨大だ。オペラ史上前代未聞のテクノロジーを操るチームラボと共に構想した、震えるような作品だ!プッチーニ最後で最高の作品、叡智の絶頂にあった芸術家が残した最後の音符──。私たちが人生をかけて取り組んできたこの芸術を、チームラボと共に世界規模で実現することができる、素晴らしい機会なのだ。人生で最も信じられないような『トゥーランドット』を観客に届けよう。オペラには今、これまで以上に新しい若いファンが必要だ。この舞台を見て彼らはこう言うだろう、「オペラでこんなことができるなんて!」
万華鏡のような潜在意識の世界(ジュネーヴ公演より) © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Grand Théâtre de Genève, and Pace Gallery
3人の大臣ピン・パン・ポンの場面(ジュネーヴ公演より) © Magali Dougados, Courtesy teamLab, Daniel Kramer, Grand Théâtre de Genève, and Pace Gallery

編集部

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