画家・五木田智央が挑む新境地。個展でカラーのペインティングシリーズを日本初公開

現在、カラーの作品を本格的に制作している画家の五木田智央。その新作個展「MOO」が、東京・六本木のタカ・イシイギャラリーで開催。本展では、カラーのペインティングシリーズを日本初公開されている。会期は9月26日まで。

五木田智央 Late Marriage 2020 (C)Tomoo Gokita 

 画家・五木田智央の個展「MOO」が、東京・六本木のタカ・イシイギャラリーで開催されている。本展では、カラーのペインティングシリーズを日本初公開。会期は9月26日まで。

 五木田は、作品集『ランジェリー・レスリング』(2000)の発表以降、木炭やインクで描いたドローイングや白黒のアクリルガッシュで描いたペインティングなどで多くの鑑賞者を魅了してきた。

 これまでに代表的なモノクロームの作品に加えて、青単色で描いた作品やステンシルを用いた作品、コラージュや立体作品を発表。その豊かな視覚言語からは、自らのスタイルにとどまることなく、つねに新たな領域へと挑戦し続ける五木田の姿勢がうかがえる。今年に入ってからは、カラーの作品を本格的に制作し、3月にイタリアで開催された個展は、カラー作品のみで構成された初の展覧会となった。 

 本展では、キャンバスを支持体に、カラーのアクリル絵具とパステルで描いた16点の最新ペインティングを発表。これまで五木田は、海外の古い雑誌や印刷物、写真などからインスピレーションを得て作品を制作してきたが、本展に並ぶ作品は、これまでと異なり参照元が存在しないという。いずれも五木田自身の記憶にあるイメージや、これまで描いてきた経験の蓄積、あるいは偶発的に生まれたかたちなど様々な要因が交錯しあうものだ。

 独自のカラーパレットを用いて多様な画題を描いた作品群は、五木田の新境地といえるだろう。 本展の開催にあわせ、展覧会カタログの刊行も予定されている。 詳しくはギャラリーの公式サイトを参照。

編集部

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