8つのキーワードで読み解く創作の軌跡
アナ・メンディエタ(1948〜85)は、1970年代から80年代にかけて、彫刻、写真、映像など多岐にわたる手法で自身と自然のつながりを訴求し続けたアーティストだ。とくに土、火、花などを用いながら自らの体の輪郭を自然のなかに描き、大地と自分を融合する「アース・ボディ」という芸術概念を用いた作品シリーズで名高い。キューバのハバナで生まれながらも、革命後は姉妹とともにアメリカに亡命し、わずか12歳で両親や兄弟、祖国と引き離された。後にアイオワ大学で考古学と美術を学びんだ彼女は祖国とのつながりを再構築し、かつ新たに生み出そうと作品を制作し続けた。
このたびのテート・モダンでの回顧展では、120点超の出作品をメンディエタの創作を象徴する8つのキーワードで分類し、キャリアにおける重要な転換点や自然と向き合い続けてきた姿勢を浮き彫りにしている(なお、メンディエタの36歳での夭折については全体を通して触れられることはない)。
展覧会は「洞窟(The Cave)」と名付けられたセクションでスタートする。広々としたエントランスから、市松格子のように組まれたコンクリートブロックで覆われた窓と低い天井の空間へという導入は、まさに洞窟に入っていくような感覚に陥る。そこで最初に目に飛び込んでくるのは中央に床置きされた、砂でかたどり貝殻をあしらった《イェマヤ・ギフツ》(1982/2026再制作)だ。また映像作品《オチュン》(1981)も印象的。米フロリダ州キー・ビスケーンの海岸にかたどられた人型が、アメリカとキューバのあいだに流れる海水で流されていく様子を映し出している。

































