昨年にはCIMAM(国際美術館会議)が開催され、今年は第22回を迎える「シドニー・ビエンナーレ」で注目を集めるオーストラリア。その現代写真・映像表現を紹介する展覧会「リバーシブルな未来 日本・オーストラリアの現代写真」が、東京都写真美術館で開催される。会期は5月19日~7月19日。
メルボルン大学の協力のもと、同大教授であるナタリー・キングとの共同企画によって行われる本展。日本とオーストラリアの二国間における歴史的背景、文化、環境などの差異を拾い上げ、「Riversible Destiny」をテーマに、過去と未来、生と死、記憶と忘却のサイクルについてリバーシブルに考え直すことを試みる。
本展では、アボリジナルの作家マレイ・クラークや、インドネシア系の新進作家アドリ・ヴァルリー・ウェンズなど、いまもっとも注目すべきアーティストを紹介。またオーストラリアを代表する作家、ポリクセニ・パパペトロウが2018年に他界する直前にプリントした作品など、話題の作品群も日本初公開される。
加えて日本からは、近年さらに国際的な活動が顕著な石内都、片山真理、畠山直哉、横溝静の新作を含む写真作品を展示。会期中には出品作家と片岡真実(森美術館館長)、ナタリー・キングを迎えた国際シンポジウムも開催される(予定)。