1990年代以降の写真とファッションの関係性を、国内外のアーティストによる作品で探る「写真とファッション」展が東京都写真美術館で開催される。
長年にわたって文化誌『花椿』の編集者としてファッションやアートを見つけてきた林央子を監修に迎える本展。90年代以降のファッションシーンを代表するイメージをつくり出した写真家やアーティストにフォーカスし、写真とファッションが相互に与えた影響と、その関係性を再検証する。
写真家からは、90年にパリへ移住後、マルタン・マルジェラの撮影を長年にわたって手がけたアンダース・エドストロームや、広告や雑誌『Purple』で作品を発表してきた髙橋恭司の写真作品を紹介。
また、2014年に東京で創設されたファッション・レーベル「PUGMENT」はコレクションの展示のほか、アートとファッションの分野で精力的に活動を続ける写真家・ホンマタカシとともに、美術館では初公開となるコラボレーションを発表する。
そして90年代から2000年初頭にかけて、インディペンデントな編集方針で知られるファッション・カルチャー誌『Purple』を手がけたエレン・フライスは、同誌をきっかけに関係性を育んできた「COSMIC WONDER」主宰の前田征紀と新作コラボレーションを発表。創造の源泉に触れるような空間構成で、彼らの実験精神やものづくりへの信念を知ることができるだろう。
写真、映像、インスタレーションのほか、時代のターニングポイントとなった希少なファッション誌の展示など約80点で「写真とファッション」を読み解く本展。なお、PUGMENTが運営する「People」(恵比寿)および「BEAMS JAPAN」(新宿)では関連のサテライト展示も開催されるため、こちらもあわせてチェックしたい。