2020.2.5

東京都写真美術館で見る写真とファッションの関係性。林央子監修の展覧会に前田征紀、PUGMENT、ホンマタカシらが参加

東京都写真美術館で、編集者・林央子を監修に迎えた展覧会「写真とファッション」が開催される。本展には「COSMIC WONDER」を手がける前田征紀やファッションレーベルのPUGMENT、写真家のホンマタカシらが参加。再開後の会期は6月2日〜7月19日。

アンダース・エドストローム 「Martin Margiela spring/summer 94」より 1993 作家蔵 (C) Anders Edström
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 1990年代以降の写真とファッションの関係性を、国内外のアーティストによる作品で探る「写真とファッション」展が東京都写真美術館で開催される。

 長年にわたって文化誌『花椿』の編集者としてファッションやアートを見つけてきた林央子を監修に迎える本展。90年代以降のファッションシーンを代表するイメージをつくり出した写真家やアーティストにフォーカスし、写真とファッションが相互に与えた影響と、その関係性を再検証する。

髙橋恭司 Tokyo Girl 「The Mad Broom of Life」より 1992 作家蔵 (C) Kyoji Takahashi, courtesy of nap gallery

 写真家からは、90年にパリへ移住後、マルタン・マルジェラの撮影を長年にわたって手がけたアンダース・エドストロームや、広告や雑誌『Purple』で作品を発表してきた髙橋恭司の写真作品を紹介。

 また、2014年に東京で創設されたファッション・レーベル「PUGMENT」はコレクションの展示のほか、アートとファッションの分野で精力的に活動を続ける写真家・ホンマタカシとともに、美術館では初公開となるコラボレーションを発表する。

PUGMENT 「Spring 2018」より 2017 撮影=三野新 (C) PUGMENT
PUGMENT×ホンマタカシ 「Images」より 2019 作家蔵 (C) PUGMENT (C) Takashi Homma

 そして90年代から2000年初頭にかけて、インディペンデントな編集方針で知られるファッション・カルチャー誌『Purple』を手がけたエレン・フライスは、同誌をきっかけに関係性を育んできた「COSMIC WONDER」主宰の前田征紀と新作コラボレーションを発表。創造の源泉に触れるような空間構成で、彼らの実験精神やものづくりへの信念を知ることができるだろう。

 写真、映像、インスタレーションのほか、時代のターニングポイントとなった希少なファッション誌の展示など約80点で「写真とファッション」を読み解く本展。なお、PUGMENTが運営する「People」(恵比寿)および「BEAMS JAPAN」(新宿)では関連のサテライト展示も開催されるため、こちらもあわせてチェックしたい。

前田征紀 Tenjiku truck stop 2020 作家蔵 (C) Yukinori Maeda, courtesy of Taka Ishii Gallery
エレン・フライス 「Landscapes」より 2019 作家蔵 (C) Elein Fleiss ※参考図版