2011年に開館したオーストラリア最大のプライベートミュージアムであり、タスマニア島にあるMONA(ミュージアム・オブ・オールド・アンド・ニュー・アート)が、新たなアート複合施設のプロジェクト「Motown」を発表した。
美術館に隣接して展開する「Motown」。ここでは5つ星のホテルや劇場、図書館、多目的会議センター、ジェームズ・タレルやマリーナ・アブラモヴィッチがデザインしたスパ、堀内紀子やトム・オターネスがデザインしたプレイルーム、ギャラリースペース、オフィスなどが設けられる。
本プロジェクトでもっとも重要とされる施設は、MONAの創設者であるデイヴィッド・ウォルシュのコレクションを大量に収集する図書館だ。3階建ての図書館ではアインシュタインやニュートン、ダーウィン、ディケンズの著書に加え、ドナルド・フレンド、そして17世紀の地図制作者、ヨアン・ブラウによるオーストラリアの最初期の地図などが集まる。
ウォルシュは、「順調にいけば、2024年に完成予定です」とコメント。4億ドル(約450億円)以上が費やされる本プロジェクトは、タスマニア最大のプロジェクトのひとつとなる。
MONAの共同CEOであるマーク・ウィルズドンは、「今回の開発によって、芸術とパフォーマンスの統合をベースとしたMONAに、ホスピタリティや食べ物、飲み物といった体験が加わります。つまりMotownは、来館者の体験を完全に拡大するのです。MotownによってMONAのサステナビリティ、そしてタスマニア人が社会的、経済的利益を享受することを期待しています」と述べる。