DIC川村記念美術館のコレクションと現代作家のコラボレーション。「ふたつのまどか」展にさわひらき、杉戸洋、野口里佳らが参加
千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館の開館30周年を記念し、「ふたつのまどか―コレクション×5人の作家たち」展が開催される。本展にはさわひらき、杉戸洋、野口里佳、福田尚代、渡辺信子が参加。それぞれが同館のコレクションを読み解き、新たなインスタレーションを展開する。会期は6月16日〜11月29日。
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DIC川村記念美術館の開館30周年を記念して、「ふたつのまどか―コレクション×5人の作家たち」展が開催される。会期は6月16日〜11月29日。
本展にはさわひらき、杉戸洋、野口里佳、福田尚代、渡辺信子が参加。作家はコレクションからひとりのアーティストを選んで読み解き、自作とともに新たなインスタレーションを展開する。
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日常的な空間に寓話的なイメージを織り込むさわひらきの映像作品は、サイ・トゥオンブリーの抽象絵画とともに紹介。絵画と彫刻、初公開のものを含む映像作品の約5点で、ふたりの作品が持つ重層的な時間の深さと広がりを見ることができる。
杉戸洋は、虹色の効果を放つラリー・ベルの《無題》(1969)に注目し、それと呼応するような繊細な輝きを放つ絵画を制作。また、正方形の展示空間を対角線に分断するように高さ3メートル、幅7メートルを超える壁状の作品を設計し、光の存在に意識が向く空間を展開する。
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また野口里佳はジョアン・ミロの作品に注目。ミロが晩年住んだスペイン・カタルーニャ地方のマヨルカ島を訪ね、「飛ぶもの」「宇宙と交信する木」をキーワードに、新作に取り組んでいる。
本や文房具に精緻かつ反復的な手作業を施した彫刻やオブジェで知られる福田尚代は、切手を用いて、ジョゼフ・コーネルのコラージュ作品と響き合う新作を発表する。
そして木枠に既成の布を張り込み、絵画とも彫刻とも言いがたい作品を手がける渡辺信子は、自身が最も敬愛するエルズワース・ケリーの作品とコラボレーション。ハード・エッジと呼ばれるケリーのフラットな色面抽象と、軽やかで明快な渡辺作品が生み出す空間も見逃せない。
時代やジャンルを超えた作品の響き合いを見ることができる本展。各作家によるトークイベントも開催予定のため、あわせてチェックしてほしい。
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Dark olive green and White -Corner piece 2017 作家蔵 photo credit: Arario Gallery, Courtesy of Arario Gallery, Seoul