ジョゼフ・コーネル(1903~72)は、古書店や骨董品店から蒐集した小物、本の切り抜き、絵画の複製写真を、手製の木箱におさめた「箱」の作品でよく知られ、日本でも高い人気を誇るアーティストだ。
活動初期から晩年に至るまで多彩なコラージュを手がけていたコーネルは、映像の制作にも関わり、実験映画の先駆者としても評価されている。
今回、DIC川村記念美術館で開催される展覧会「ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ(仮称)」では、同館が誇るコーネルのコレクションに加えて、国内の美術館および個人所蔵のコーネル作品が一堂に集結。代表作である「箱」のシリーズやコラージュのほか、上映の機会が少なかった映像作品も紹介される。
さらにコーネルがデザインした雑誌などの印刷物や日記、手紙をはじめとする資料も展示。作家の仕事を貫いたコーネルの精神性を見つめ、制作に対する姿勢や人物像にも迫る内容となる。