東京・駒込のKAYOKOYUKIで、グループ展「S/F -写真、あるいは、200年後のモノリス-」が開催される。本展は、昨年京都に新しくオープンしたアーティスト・ラン・スペース「soda」との共同企画。キュレーションは、同スペースディレクター・田中和人と荒川智雄が務める。
展覧会タイトルの「モノリス」とは、スタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』に登場する謎の板状の物体のこと。本展ではこれに端を発し、その誕生から200年後の現在まで世界を板状の物質に記録し続けてきた「写真」を通じて、アーティストたちがそれぞれのSFを提示する。
参加作家は荒川智雄、CFGNY、イリヤ・リプキン、ジェイソン・ローブス、ユリ・パティソン、鈴木光、田中和人、スン・テウ、アニカ・イの9組。
荒川は写真家としての活動と並行して、弟・荒川医とのユニット「ユナイテッド・ブラザーズ」としても活動。2016年にアメリカで設立されたファッション・レーベルのCFGNYは、「アジアらしさ」の表現やその視覚化を試みてきた。また韓国出身のアニカ・イは、バクテリアや香水などを用いた科学的なアプローチで知られている。
世界各国から集結したアーティストによる、新作と日本初公開の写真作品で構成される本展。フィクションと現実が交差する世界に提示される多様な「SF」の解釈は、どのように未来を眼差すのだろうか。