ニューヨーク拠点の美術家・宮本和子の日本初個展が開催中。代表作として知られるインスタレーションも公開

ニューヨークを拠点とし、ミニマリズムを日本人の視点から考察する美術家・宮本和子。東京・麻布十番のTake Ninagawaで現在開催中の個展では、宮本の70年代の仕事を中心に、日本初公開のインスタレーション作品も見ることができる。会期は11月10日まで。

宮本和子 Egypt II 1978 Take Ninagawaでの展示風景(2018) © Kazuko Miyamoto, Courtesy of EXILE, Berlin, and Take Ninagawa, Tokyo

 宮本和子は1942年東京生まれの美術家。64年に東京の現代美術研究所を卒業後、ニューヨークへと拠点を移した。68年にはニューヨークにスタジオを構え、同ビルに居住していたソル・ルウィットやアドリエン・パイパーらと交流。のちに、ルウィットのアシスタントとして多くの作品のプロダクションに携わった。

 20名の女性作家によって設立されたニューヨークの非営利スペース「A.I.R. Gallery」の活動にも早くから参加し、ナンシー・スペローやアナ・メンディエータなどといったアーティストと交流を深めてきた宮本。ミニマリズムを日本人の視点から考察する作品は高く評価され、主な所蔵先に京都国立近代美術館、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館などがある。

 現在、東京・麻布十番のTake Ninagawaで開催されている個展は、宮本にとって日本では初となる個展開催だ。本展では、宮本の70年代の仕事を中心にドローイングマップなどを紹介。また、それらの資料をもとに再制作された代表的なインスタレーション《Egypt II》《String around a cylinder of my height》も日本初公開となる。

宮本和子と作品 String Around a Cylinder of My Height 1977
ニューヨークのA.I.R.ギャラリーでの展示風景
© Kazuko Miyamoto, Courtesy of EXILE, Berlin, and Take Ninagawa, Tokyo

 

編集部

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