ドイツ拠点の画家・小笠原美環が個展「こわれもの」をMAHO KUBOTAで開催。静謐な日常風景のなかに描かれる、社会への眼差しを追う
ドイツを拠点に活動を行っている画家・小笠原美環の個展「こわれもの」が、東京・外苑前のMAHO KUBOTA GALLERYで開催される。会期は9月20日〜10月20日。
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小笠原美環は1973年京都生まれの画家。91年に渡独し、2007年にハンブルグ芸術大学を卒業した。同大学在学中はノベルト・シュワンコウスキーやヴァーナー・ビュットナーに師事し、ゲルハルト・リヒター、リュック・タイマンス、ピーター・ドイグなどの作品に刺激を受ける日々を過ごしたという。
これまで日本、ドイツ、スイスで個展を開催し、ポンピドゥー・センター(パリ)や国立新美術館(東京)でのグループ展にも参加するなど、精力的に活動を続けてきた小笠原。光の揺らぎ、風のボリュームとうつろい、鳥の声、陶器の冷たい手触りといった、静謐な日常風景の断片をグレイッシュに描くスタイルは高く評価され、その作品は、ポンピドゥー・センターなどにコレクションされている。
「こわれもの」と題された今回の個展は、現代社会が抱える課題への冷静な眼差しを示したという新作および近作で構成される。とらえどころのない意識の流れが表された作品群は、見る者を深い洞察に誘うだろう。
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