アートワールドの「ヘルスケア」。パープルームがキュレーションの今日的意味を問う展覧会を開催

美術の共同体「パープルーム」が、茨城県常陸太田市の梅津会館で展覧会「パープルーム大学附属ミュージアムのヘルスケア」を開催する。本展は、現代美術とそれに隣接するような近い領域に携わっている人々の作品を梅津会館に運び入れ、同館のコレクションとの接続/異化を狙うもの。会期は9月15日〜9月29日。

パープルーム 展覧会イメージ

 「パープルーム」は、神奈川県相模原市のパープルーム予備校を拠点とした美術の共同体。主宰の梅津庸一を中心に、全国各地から集まった6名が半共同生活を営みながら活動している。

 「パープルーム大学附属ミュージアムのヘルスケア」と題された今回の展覧会で、パープルームは、現代美術とそれに隣接するような近い領域に携わっている人々の作品を収集。それらを茨城県常陸太田市の梅津会館に運び入れることによって、郷土資料を中心とした同館のコレクションと融和させ、接続と同時に異化を生み出すことを試みるという。

 なお本展は、茨城県から公的な委託を受けて行われるもの。いわば県側の企画内で企画を行うという入れ子状の構造で遂行される本展を通じ、企画の梅津は「今日のアートシーンにおけるキュレーションのあり方を再考したい」と語る。

 独特のタイトルがつけられた本展は、キュレーションの今日的意味を問いながら、美術館に眠る作品群、過去から現在までの美術家たち、地域密着型のアートに関わる人々などを、いかにして「ケア」するのだろうか。

編集部

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