INTERVIEW

山内宏泰インタビュー②:東北の若手支援と美術館のこれから

発生から間もない東日本大震災の被災現場を取材し続け、記録を地域の未来に生かそうと、異例の展示方法を試みたリアス・アーク美術館(宮城・気仙沼)の常設展「東日本大震災の記録と津波の災害史」。同館の山内宏泰学芸員へのインタビューにて、被災現場写真に添えた長文のエピソードや「被災物」ストーリーの創作、そして自然との共存による「減災」について語ってもらった。今回は、リアス・アーク美術館のその他の活動について、また自身の考える学芸員やこれからの美術館のあるべき姿についてお届けする。

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山内宏泰インタビュー①:「気仙沼と、東日本大震災の記憶」展

2013年4月にリアス・アーク美術館(宮城・気仙沼)でオープンした常設展「東日本大震災の記録と津波の災害史」。目黒区美術館でのサテライトとして、この常設展を編集した「気仙沼と、東日本大震災の記憶」展の開催に寄せて、リアス・アーク美術館の山内宏泰学芸員にインタビューを行った。当時の被災現場やこれからの美術館について語ってもらったなかから、自身も被災しながらも敢行した震災現場の取材、異例の展示方法を試みた震災の記録展、そして今後の災害対策についてお送りする。

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アジカンと建築家・光嶋裕介がライブで築く、五感を通した一体感

ロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)が、ニューアルバム『Wonder Future』を2015年5月にリリース、7月から全国30公演を巡るホールツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 Wonder Future」を展開した。このステージセットとドローイングを担当したのが、思想家の内田樹(うちだ・たつる)の自宅兼道場「凱風館」を設計するなど、個性的な活動で知られる建築家・光嶋裕介だ。ミュージシャンと建築家がコラボに至った経緯、お互いのどこに惹かれ、どのようにステージをつくりあげていったのか。ライブという「総合芸術」の可能性について話を聞いた。

INTERVIEW / PROMOTION

複製時代にオリジナルを辿る。荒木悠インタビュー

荒木悠は思春期をアメリカのナッシュビルで過ごし、近所にあるパルテノン神殿の原寸大のレプリカを見て育った。横浜美術館で2016年4月3日まで開催されていた「荒木悠展 複製神殿」では、ナッシュビルとギリシャの首都アテネにある「パルテノン神殿」をテーマにした新作を発表した。いま「複製」の時代に、荒木悠が見出す「真正」とはいったい何か? 作品のために実際に訪れた外国でのエピソードとともに、作品制作について語ってもらった。

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攻めまくる静物画家・モランディを学芸員・成相肇が語る

静物や風景をひたすら描き続けたイタリアの画家、ジョルジョ・モランディの大規模な回顧展「ジョルジョ・モランディ─終わりなき変奏」が、東京ステーションギャラリーで開催されている。フォーヴィスムや未来派が興隆した20世紀初頭に、日常のモチーフを組み替えながら無数のイメージを生み出したモランディが目指したものとはなんだったのか。静物画の「ヴァリエーション」に焦点を当てた本展について、そしてモランディの画業について、東京ステーションギャラリー・担当学芸員の成相肇に聞いた。

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制作過程にある創造性。ボスコ・ソディが探求する、素材に宿る美

地割れした大地や固結したマグマを思い起こさせる、素材のひび割れを特徴とした作品で知られるメキシコ生まれのアーティスト、ボスコ・ソディ。ソディは化学工学の知識を応用し、訪れた土地の地理的、文化的な条件を参照しながら、素材を確かめるように素手で作品を制作している。2015年9月、SCAI THE BATHHOUSE(東京・谷中)で開催された「Rhus Verniciflua」展のために来日したソディにインタビューし、作品制作について語ってもらった。

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ポスト・インターネットの旗手、オリバー・ラリックインタビュー

ポスト・インターネットの旗手として注目される、オーストリア出身のアーティスト、オリバー・ラリック。彼は、古典彫刻からアニメキャラクターまで、ありとあらゆるイメージを複製し、流転、変異させていく。この時代におけるイメージの問題に取り組む作家に話を聞いた。

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期待のアーティストに聞く! 久保ガエタンが千住で新作発表

オカルトなどの不可視な事象を手がかりとしてインスタレーション作品を制作する、美術家・久保ガエタン。2016年1月23日~3月13日に東京・千住で開催中の個展「記憶の遠近法」では、「お化け煙突(旧・千住火力発電所)」の歴史をテーマとした新作を展示している。作品や資料を通じて、かつて千住のシンボルだった「お化け煙突」にまつわる新たな物語を展開する久保に、作品について聞いた。

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アメリカ人が描く近代日本。サム・デュラントインタビュー

社会問題や歴史をテーマに、「忘却」された記憶を再構成した作品で知られるサム・デュラント。 15年ぶりの東京個展では、近代日本がテーマの新作が発表されました。 それらが現代に投げかけるものは何か、キュレーターの木村絵理子が作家に話を聞いた。

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絵筆でたどる、キュリー夫人の人生 片山真妃インタビュー

2016年1月9日〜2月7日、Maki Fine Arts(東京・神楽坂)にて、片山真妃の個展「キュリー夫人年表」が開催されています。「VOCA展2014」にも選出された片山は、特定の人物をモチーフとした抽象画などで知られます。個展に際し、作品や制作の背景について聞きました。

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武蔵美×朝鮮大「突然、目の前がひらけて」出品作家インタビュー

武蔵野美術大学と朝鮮大学校の2校は、東京都小平市小川町に塀一枚を隔てて並び建っています。2011年、武蔵野美術大学の学生の作品制作をきっかけにして、両校の学生たちを中心にした交流が始まりました。そして、2015年11月13日〜21日には、武蔵野美術大学の修了生および学生の3名と朝鮮大学校の学生2名の作品展「武蔵美×朝鮮大 突然、目の前がひらけて」を両校のキャンパスで開催。期間中、2会場の間にある塀に手作りの「橋」を架けたことでも話題となった同展について、出品作家5名(市川明子、鄭梨愛[チョン・リエ]、土屋美智子、灰原千晶、李晶玉[リ・チョンオギ])にインタビューを行いました。

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理想と現実の乖離を見つめて。 チェン・ウェイ来日インタビュー

急速に変化し続ける中国社会に潜む違和感を、映画のように構成された写真作品でとらえる陳維(チェン・ウェイ)。西洋の静物画や映画のような質感と構図による写真作品で、急変を遂げる中国社会に対して鋭敏な視線を投げかける作品を制作しています。2015年10月17日~11月28日、オオタファインアーツ(東京)にて開催した日本での初個展「ナイト・パリ」では、近年関心を寄せる「夜の都市空間」をテーマとした新作2点を含む6点を発表。個展を機に来日した作家に、作品制作の裏側や現代の中国について話を聞きました。

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パープルーム予備校が目指すもの 【梅津庸一インタビュー・後編】

私塾「パープルーム予備校」を拠点とするアーティスト・コミュニティ、パープルーム。前編では、パープルームを主宰する梅津庸一を迎え、パープルームの活動に至るまでの経緯や、受験教育と美術作品の切り離せない関係について話を聞いた。後編では、パープルーム予備校の日常や今後について、梅津に加え、パープルーム予備校生のアラン、安藤裕美にインタビューする。

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なぜ、パープルーム予備校か? 【梅津庸一インタビュー・前編】

私塾「パープルーム予備校」を拠点とするアーティスト・コミュニティ、パープルームは、美術予備校を美術運動として運営し、美術の制度や教育の問題に切り込む活動を展開している。白金高輪のギャラリー・ARATANIURANOで開催された「パープルーム大学物語」展にて中心メンバーの梅津庸一にインタビューし、パープルーム予備校設立の背景、現在の活動やこれからの展望に迫った。

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美術作品を残すということ 計測する作家・毛利悠子インタビュー

BankARTで開催中の「日産アートアワード2015」でグランプリを受賞した毛利悠子は、今もっとも注目を集める作家のひとり。展示環境に寄り添うインスタレーション作品を制作してきた彼女は、10月15日〜25日、アサヒ・アートスクエアにて、展示のための空間把握を数値化するプロジェクト「感覚の計測──《I/O ある作曲家の部屋》の場合」を実施しました。展示のためのあらゆる環境条件を計測し、作品展示のためのインストラクションを公開制作するこのプロジェクトは、サイトスペシフィック・アートの収蔵の問題や、美術作品の未来を見据えたものでした。

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表現の根源に迫る人間たちを発掘せよ! 櫛野展正インタビュー

死刑囚、ヤンキー、スピリチュアル系など、美術の「正史」では扱われてこなかった存在に目を向けた企画展を行い、注目を集めてきた広島県福山市の鞆の津ミュージアム。しかし同館は、現在開催中の企画展「障害(仮)」(2015年9月12日〜12月13日)を最後に自主企画展を終了する予定となっています。同館で9本の企画展を手掛け、今年10月に新たな活動の場「クシノテラス」を立ち上げたキュレーター・櫛野展正に、これまでの展覧会や新プロジェクトについてインタビューを行いました。

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藤田嗣治全所蔵作品展が提起した、日本の美術館の可能性

東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーで開催中の「MOMATコレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。」(12月13日まで)。波乱に満ちた生涯を描いた映画も公開され、画家・藤田嗣治への注目はいっそう高まっています。この展示では、同美術館所蔵の藤田作品をすべて公開。なかでも、藤田が手がけた戦争画14点が初めて一挙に展示され、話題を呼んでいます。国内外で人気の高い画家・藤田ですが、実はこの展覧会には、美術館のありかたと未来を考える意図も。今回は、担当学芸員の蔵屋美香さんにお話を聞き、藤田と戦争画を、そして美術館のこれからを考えます。

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F/Tの注目作『GBB』を語る 岡田利規×高嶺格インタビュー

ついにスタートした国際演劇祭「フェスティバル/トーキョー15」。なかでも特に熱い注目が寄せられるのが、11月19日から始まる岡田利規演出の『God Bless Baseball』です。野球を題材に、日本・韓国・アメリカの関係を問う同作は、「日韓あるある」「野球あるある」的なユーモア溢れるやり取りを経て、やがて我々に東アジアの戦後史を概括する視点を示し始めます。そのなかで大きな役割を果たすのが、美術家の高嶺格が手がけた舞台美術。舞台上に浮かぶ、白い円盤が意味するものとは何か? そこに起こる変化は、私たちに何を訴えかけているのか? 岡田利規と高嶺格の対談を通して、『God Bless Baseball』が目指すものを考えます。

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