• HOME
  • MAGAZINE
  • INSIGHT
  • 「夏を乗り切る!ミュージアムグッズ10選」。ミュージアムグッズ…

「夏を乗り切る!ミュージアムグッズ10選」。ミュージアムグッズ愛好家・大澤夏美が選ぶ【3/3ページ】

08. 布扇子(Daiichi Sankyoくすりミュージアム)

グッズをきっかけに企業ミュージアムを訪れてみるのも良いだろう。1800円(税込)

 東京・日本橋本町は、大手製薬企業がひしめく「くすりの街」としても知られている。その歴史は徳川家康の時代にまで遡り、お触れによって薬種商が本町周辺に集められたことで、関東の薬品取引の中心地として発展した。Daiichi Sankyoくすりミュージアムが、歌川広重の《東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景》を扇子に採用した背景にも、こうした街の深い歴史が重なる。館内にも「くすりと日本橋」のコーナーがあり、歴史のつながりを深く感じさせる一品だ。

 扇面には活気あふれる江戸の日本橋が描かれ、さりげない館のロゴが限定グッズとしての特別感を添えている。丈夫な布製で普段使いしやすく、街の歴史に思いを馳せながら涼める、知的な夏のアイテムだ。

 第一三共が運営する同ミュージアムは予約制で観覧することができる。「くすりの働きや仕組み」「くすりづくり」「くすりと日本橋」などについてインタラクティブに学ぶことができる体験型施設となっているため、大人はもちろん、ご家族で訪れるのもよいだろう。

Daiichi Sankyoくすりミュージアム
住所:東京都中央区日本橋本町3-5-1

09. ジャカードタオル 睡蓮(国立西洋美術館

「印象派」という特性をジャガード織りで再現したユニークな発想とクオリティが光る。890円(税込)

 夏の汗を拭うたびに、モネの清涼な世界に包まれる贅沢を味わえるのが、国立西洋美術館の「ジャカードタオル 睡蓮」だ。クロード・モネの傑作《睡蓮》をモチーフにした、フェイスやハンド用として使いやすい大きさのタオルだ。愛媛県今治市でつくられた特別なジャカード織であり、これまでインクジェットプリントでしか不可能とされていた繊細な絵画の再現を、先染めされた5色のパイルの織りで見事に実現している。

 プリント特有の硬さがなく、今治タオルならではの極上の肌触りと吸水性を保ちながら、モネの柔らかな光と水面の色彩が表現されている。ありふれた日常の道具を、高い技術で芸術的なアイテムへと昇華させた名品だ。

 同館では夏の企画展として「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」(〜9月23日)が開催されているほか、モネの没後100周年を機とした特集展示では、同館に収蔵・寄託されているモネの作品すべてを公開中(常設展示室内、~9月23日)。グッズもあわせて充実した鑑賞体験としてほしい。

国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7

10. ミニタオルハンカチ(山種美術館

苔むす庭を想起させる緑にワンポイントの黒猫が目を引く。660円(税込)

 同じタオル地でも、手元からしっとりとした和の風情を演出してくれるのが、山種美術館の「ミニタオルハンカチ」。同館で絶大な人気を誇る速水御舟の《翠苔緑芝》をモチーフにした一品だ。もとの作品は、大胆な余白を活かした構図と涼やかな色彩が美しく、日本の夏を感じさせてくれる。その画面に描かれた愛らしい黒猫がワンポイントの刺繍としてお洒落にあしらわれており、洗練された美意識が光る。

 パイル地は吸水性も申し分なく、価格も手頃であるため、夏のちょっとしたギフトにも最適だ。名画の美しい空気感を日常で気軽に楽しめるアイテムとして、カバンにそっと忍ばせたい。

 なお、同館では8月8日より開館60周年を記念した特別展「奥村土牛―名作でたどる100年のあゆみ―」が開催される。屈指の土牛コレクションを誇る同館の優品が展示され、初期から最晩年に至る活動を通覧することが可能だ。

山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36

編集部