「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録。日本の世界遺産は27件に

奈良県の橿原市、桜井市、明日香村にまたがる「飛鳥・藤原の宮都」が、ユネスコの世界文化遺産に登録された。飛鳥宮跡や藤原宮跡、高松塚古墳など19の構成資産からなる遺跡群で、日本における古代国家と中央集権体制の成立過程を示す文化遺産として評価された。

構成資産のひとつであある石舞台古墳 (C)ohotoAC

 韓国・釜山で開催されている第48回ユネスコ世界遺産委員会は7月26日、「飛鳥・藤原の宮都」を世界遺産一覧表に記載することを決議した。これにより、日本の世界遺産は文化遺産22件、自然遺産5件の計27件となる。

 「飛鳥・藤原の宮都」は、奈良県橿原市、桜井市、明日香村に位置する、6世紀末から8世紀初頭にかけての古代宮都の考古学的遺跡群。飛鳥宮跡や飛鳥寺跡、石舞台古墳、藤原宮跡、キトラ古墳、高松塚古墳など、「宮殿・官衙跡」「仏教寺院跡」「墳墓」に分類される19の構成資産からなる。

 世界遺産委員会は、同遺産を2つの評価基準「中国大陸や朝鮮半島との交流と仏教伝来を示し、後代にも大きな文化的影響を与えた」「中央集権体制を基盤とした東アジアの古代宮都の形成過程を、飛鳥宮、藤原宮等の立地・レイアウト・関係性・構成の変遷から示す重要な物証である」にもとづいて登録した。

 いっぽう、世界遺産委員会は登録とあわせて、今後の保存・管理に関する課題も提示した。キトラ古墳と高松塚古墳から取り外された壁画の保存と原位置復帰に向けた科学的研究、藤原宮跡の史跡指定の早期完遂、災害やリスクに対する対応戦略の策定、周辺交通による振動の監視などを勧告している。