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山と一緒に楽しみたい美術館・アートスポットベスト10(西日本)【2/3ページ】

足立美術館(島根県安来市)

  島根県東部に位置する安来市は、中国山地の自然豊かな地域。季節の移ろいとともに表情を変える山並みを背景とした日本庭園を有する足立美術館は、日本庭園と近代日本画をともに楽しめる美術館として知られる。1970年、実業家・足立全康(1899〜1990)によって開館した同館。「庭園もまた一幅の絵画である」という理念のもと、周囲の山々を借景に取り入れ、5万坪に及ぶ庭園と展示空間を調和させている。館内では、大きな窓越しに庭園と山並みを眺めながら、移ろう四季の風景を鑑賞の一部として味わうことができる。

足立美術館 庭園 枯山水庭(夏)

 コレクションは近代日本画を中心に約2000点を収蔵。横山大観(1868〜1958)の作品約130点をはじめ、竹内栖鳳(1864〜1942)、川合玉堂(1873〜1957)、上村松園(1875〜1949)ら近代日本画を代表する作家の作品を所蔵する。また、陶芸や童画なども収集し、多角的に作品を紹介している。

住所:島根県安来市古川町320
電話:0854-28-7111
開館時間:4月~9月 9:00~17:30、10月~3月 9:00~17:00
休館日:年中無休 ※新館のみ展示替え休館あり
料金:大人 2500円 / 大学生 2000円 / 高校生 1000円 / 小中学生 500円 

奈義町現代美術館(岡山県勝田郡奈義町)

 岡山県北東部、中国山地に連なる那岐山は、古くから信仰の対象として親しまれ、新緑や紅葉に恵まれた登山の名所でもある。その山麓に建つ奈義町現代美術館は、「作品と建築が半永久的に一体化した美術館」として1994年に開館した。

奈義町現代美術館

 建築を手がけたのは磯崎新(1931〜2022)。同館は那岐山の景観を前提に計画されており、「太陽」「月」「大地」の3つの展示室は、この土地固有の自然条件や軸線に基づいて配置されている。山容を借景とする喫茶室なども設けられており、山そのものが美術館を構成する重要な要素となっている。常設展示は、荒川修作+マドリン・ギンズ《遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体》(1994)、岡崎和郎《HISASHI-補遺するもの》(1994)、宮脇愛子《うつろひ-a moment of movement》(1994)の3つの美術館のために制作された恒久作品で構成される。

広島市現代美術館(広島県広島市)

 広島市街を見渡す比治山は、桜の名所として知られるほか、散策路や展望台が整備された市民の憩いの場でもある。その比治山公園の頂に建つ広島市現代美術館は、1989年に全国初の現代美術を専門とする公立美術館として開館した。建築を手がけたのは黒川紀章(1934〜2007)。美術館は比治山の起伏を生かして設計されており、周囲の樹木や地形と調和するよう建物を配置。比治山という場所そのものを建築に取り込み、自然と都市、そして美術を結びつける空間となっている。アプローチプラザの屋根は、原爆ドームと爆心地を結ぶ軸線に沿って設計されるなど、広島という土地の記憶を建築に反映している点も特徴だ。2023年には大規模改修を経てリニューアルオープンし、黒川の設計思想を継承しながら、より開かれた美術館へと生まれ変わった。 

広島市現代美術館

 収蔵作品は約1700点。「ヒロシマと現代美術」を重要な収集方針のひとつに掲げ、国内外の現代美術を幅広く紹介している。館内には、ヘンリー・ムーア《アーチ》(1963〜69)、《アトム・ピース》(1968)、アンディ・ウォーホル《マリリン》(1967)など戦後美術を代表する作家の作品を収蔵。比治山の自然や広島市街の風景とともに、美術と都市の歴史を重ね合わせながら楽しむことができる。

住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
電話:082-264-1121
開館時間:10:00~17:00
休館日:月(祝日の場合は翌平)、12月27日~翌年1月1日