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「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」(武蔵野美術大学美術館)開幕レポート。美術・デザインの視点から「暮らしの造形」を見つめる【3/3ページ】

『美術手帖』連載とのコラボレーション展示も

 2階のアトリウムでは、『美術手帖』の連載とのコラボレーションで実現した「第4章 民具これなーんだ?」が展開されている。各民具の造形的なポイントにフォーカスし、そこからどのような民具であるかと想像を膨らませていく連載の仕立てが展示として再現されている。

全15回にわたって連載されたトピックが展示として再構成された本章。パネルの裏側には、同テーマで紹介されたバリエーション豊かな民具の数々も紹介されている
連載第12回「『午年と馬の民具』。これなーんだ?」より。答えは「チャグチャグ馬コ」

 本展では、デジタル技術と光の表現によって民具の再解釈を図る展示も「第5章 浮遊する貧乏徳利」にて展開されている。加藤、大石の共同研究でもあり、3DスキャンとCGによるデータを用いた、記録と活用の研究のひとつのアプローチとして紹介されている。

「第5章 浮遊する貧乏徳利」。タッチパネルで画面の操作が可能となるほか、スクリーン前のセンサーによってインタラクティブな仕掛けも用意されている

 なお、館内受付では「みんごカード」が配布されている。カードに掲載された民具を展示エリア内ですべて見つけると、オリジナルグッズをもらうことができるため、ぜひこちらにも挑戦してみてほしい。

 また、同展の展覧会名にもなった『美術手帖』の連載や、民具に関するコラムが盛り込まれた書籍(美術出版社、2026)も会場内で販売されている。展覧会第4章と同様、民具のユニークな造形のポイントや機能に注目し、どのような民具であるかを想像させるクイズ形式の仕立てだ。民具の写真や鈴木によるイラストも盛りだくさんの楽しい一冊となっている。

『民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション』(美術出版社、2026)

編集部