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台中市立美術館開幕レポート。芸術都市・台中にSANAA設計の新たなランドマークが誕生【2/6ページ】

 1階ロビーからは吹き抜けの螺旋状のスロープを登った階上からは、美術館と図書館の双方へとアクセスができる。外部の光をふんだんに取り込み、広く公園全体を臨むことができる開放的なこの空間には、天に向かっていくようにヤン・ヘギュの《Liquid Votive - Tree Shade Triad》(2025)がコミッションワークとして制作された。空に根を張りながら空中に浮かぶ巨大な樹木をイメージした本作は、日常的な装飾であるベネチアンブラインドを組み合わせて制作されており、東アジアの古木信仰に対するへギュの関心が投影されているという。

展示風景より、ヤン・ヘギュ《Liquid Votive - Tree Shade Triad》(2025)
展示風景より、ヤン・ヘギュ《Liquid Votive - Tree Shade Triad》(2025)

 ヘギュの作品を見ながらスロープを上がると、2階の展示室にたどり着く。ここからは本館のこけら落としとなる展覧会「A Call of All Beings: See you tomorrow, same time, same place」の会場となる。

 本展は台中市立美術館キュラトリアル・チームに加え、台湾のキュレーターであるリン・チー・チョウ、アメリカのキュレーター、アライナ・クレア・フェルドマン、そしてルーマニア系韓国人キュレーターのアンカ・ミフレツ=キムの共同キュレーションによって企画された。