また番外編として、小沢が1993年に始めた牛乳箱を展示空間にみたてた世界最小の移動式画廊プロジェクト「なすび画廊」も、本展のための特別プロジェクトとして展示されている。12軒の「なすび画廊」に、三木や同館の学芸員が選んだ香川県立ミュージアムの収蔵品の数々が展示されている。
興味深いのは、これらの「なすび画廊」が、同館内のほか展示室、例えば香川県の歴史を伝える歴史展示室などにも紛れ込みながら展示されているという点だ。もしこの時代に「なすび画廊」があったら何を入れるか、というお題に答えるように、同館学芸員が提案する「なすび画廊」は遊び心にも溢れている。館内を「なすび画廊」を探すようにめぐると、同館の多面的な資料や情報に触れることができるようになっている動線づくりも、讃岐の土地への「知っておくべきモノ・コト」へ接続できる工夫のひとつだと言えるだろう。



なお本展に関連して、プレミアムナイトツアー「小沢剛とめぐる讃岐七不思議」や子供向けワークショップ「小沢さんと7つのフシギにチャレンジ!」 など年代問わず展覧会を楽しめる企画が目白押し。さらに「瀬戸芸美術館連携」プロジェクトの一環でもあるため、瀬戸内国際芸術祭会期中の複数日程において、高松港と香川県立ミュージアムの間で無料シャトルバスが運行される。いずれも夕方以降の運行となっているため、涼しい時間帯に”七不思議行き”のバスに乗り、讃岐の不思議にアクセスしてみてはいかがだろうか。



















