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特別展「石田尚志 絵と窓の間」(高松市美術館)開幕レポート。多層的な作品展開の背景を紐解く【5/6ページ】

 今回、本展が瀬戸芸美術館連携プロジェクトの一環でもあることから、いままでの巡回展にはなかった高さ約10メートルのドローイングを描いた懸垂幕が、外壁に展示されている。

 しかし興味深いことに、本作を制作する際下敷きに使っていた養生シートに、即興的にドローイングを描いた作品と、その制作の様子を映像化したものが同館内ホワイエに展示されている。映像作品は会期中の開館日の17:30~21:00に上映される。本作はもともと計画になかったものだが、石田のつくってみたいという想いに同館が応えたことで誕生した。

 若手の頃から様々な挑戦を後押ししてくれたという石田と同館の長年にわたる関係性が垣間見えるようだ。

展示風景より、《養生絵画》(2025)