4月18日、瀬戸内海を舞台にした「瀬戸内国際芸術祭2025」の春会期が幕を開けた。この芸術祭は、直島、豊島をはじめとする瀬戸内海の複数の島々と港町を会場に、3会期にわたって開催される国際的なアートイベント。2010年の初開催以来、「海の復権」をテーマに掲げ、地域再生と芸術の融合を目指してきた。
第6回目を迎える今回は、春・夏・秋の3会期、合計107日間にわたって開催。直島、豊島、犬島、小豆島など、これまでの主要エリアに加え、春会期には瀬戸大橋、夏会期には志度・津田および引田、秋会期には本島、高見島、粟島、伊吹島、宇多津が新たに加わり、過去最多となる全17エリアでの展開となる。
参加アーティストは、37の国と地域からの216組が集結。そのうち初参加作家は88組にのぼる。109の新作を含む254の作品が展開され、会期中には20件のイベントが予定されている。
芸術祭の開幕に先立ち、国内外の報道関係者に向けたプレスツアーが実施された。本稿では、4月15日から16日にかけて巡った会場のうち、春会期の新作を中心に、今年の芸術祭の見どころをレポートする。