そして、昨年本展が神奈川県立近代美術館 葉山で開催されていた際の滞在制作で生まれた新作《夏の海の部屋》へとつづく。
ほかの映像作品同様、本作でも編集段階で逆再生を行うことで、最終的に白のキャンバスに戻される。映像だからこそ実現できることを、石田は意図して織り交ぜている。

会場を出た先には、糸鋸を思うがままに走らせ生まれた木片を組み合わせる《ダンス》が並ぶ。絵画を描く際に感じる「線が伸びていく喜び」を、そのままかたちとして残すことができる本作は、石田の制作における根源的な喜びを思い出させるものとして紹介されている。




















