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大阪市立美術館がリニューアル開館。「ひらかれた美術館」目指す【2/5ページ】

 同館の中心部である中央ホール。ここは以前、天井に巨大なシャンデリアがあったが、耐震のために天井ごと撤去された。その際に出現した開館当時の天井がそのまま活かされ、迫力ある梁が見えるかたちとなっている。この中央ホールは無料で誰もが出入りできるようになっており、美術館の東西を結ぶ役割を果たす。館の東側にある日本庭園・慶沢園へも、ホールを経由することで館内から直接アクセスすることが可能だ。館内は展示室に入る以外はほぼ「無料ゾーン」とすることで、文字通り「ひらかれたミュージアム」をハード面からも目指す姿勢を示している。

エントランス側から見た中央ホール
館内側から見た中央ホール

 なお中央ホール北側の旧展示室は、「じゃおりうむ」と名付けられたパブリックスペースが新設され、中央ホールなどと合わせてユニークベニューとしての活用も目指す。このほか、建物3階(中央ホールの上階)にはワークショップ等が開催できるエリア(アトリエ)が設けられた。

 鑑賞者が見えない部分としては、作品搬出入用エレベーターを増設することで美術品動線を改善。展示替え時の休館日数を減らすことにより、これまでの約1.5倍となる年間300日の開館を確保する。

 いま日本全国の美術館では収蔵庫のスペース確保が大きな課題となっているが、同館ではその面積が760平米から1360平米へと大幅に拡張された。

 当然、美術館の要となる展示室もアップデートされている。北側展示室は1階、2階ともに最新の照明設備が入った壁面ケースを設置。ケース下部には免震装置も導入されている。また、2階の第13展示室には幅13メートルを超える国内最大級のケースも設置された。この刷新された美術館のリニューアルを飾るのが、リニューアル記念展「What’s new」だ。

展示風景より

編集部

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