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大阪市立美術館がリニューアル開館。「ひらかれた美術館」目指す【4/5ページ】

 近世の風俗画では、生没年不明の謎多き絵師、東洲斎写楽が描いた《三代目市川八百蔵の田辺文蔵》に注目。中国書画は、東洋紡績株式会社の社長を務めた阿部房次郎(1868-1937)が蒐集し、息子の孝次郎から寄贈された「阿部コレクション」がその核となっている。本展では、高さ5メートルの特大展示ケースができたことで初めて展示可能となった文人画家・謝時臣(しゃじしん)の3.5メートルにおよぶ大作に注目だ。

展示風景より、手前が東洲斎写楽《三代目市川八百蔵の田辺文蔵》(1794)
展示風景より、中央が謝時臣の大作

 このほか、かつて考古隊を組織して大阪府下の遺跡の発掘調査等を行っていた同館の歴史を感じさせる考古コレクション、日本屈指の質量を誇る中国仏像を含む「山口コレクション」、漆工分野の所蔵品の中核を形成する「カザールコレクション」、仏教美術の「田万コレクション」、そして日本画の「住友コレクション」など、様々な蒐集家から美術館へと寄贈・譲渡された膨大な作品を一堂に見ることで、大阪市立美術館の歴史を振り返ることができる。

展示風景より、中国仏像コレクション
展示風景より、中国仏像コレクション
展示風景より、カザールコレクション
展示風景より
展示風景より、中央は山口華楊《風》(1944)
展示風景より、大阪の洋画

編集部

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